シリーズインデックス:企業探訪の旅

【第25回】「京都おかしの部屋」でネットデビュー-(株)たにぐち社長 谷口 容造氏(京都) (2005.10.05)

  (株)たにぐち 社長
谷口 容造氏(京都)

 
 京都「西陣」は、西陣織で知られるように織物産業が集中する地域で、応仁の乱で西軍を率いた山名宗全が陣をおいたことが地名の由来とされます。

 初秋の観光客が目立ち始めた西陣に、創業100年を控えたお菓子の店・(株)たにぐち(谷口容造社長、京都同友会会員)を訪ねました。

時代に即した経営

 初代は、京菓子製造業として1908(明治41)年に創業し、大正期には卸業に進出しました。谷口氏は三代目にあたり、1974(昭和49)年、31歳での就任です。

 「97年間続いているというのは、時々の状況に合わせてコア・コンピタンスを発揮してきたからでしょう」という谷口氏の代に、小売分野に進出しました。本社所在地にアンテナショップを出し、「消費者の要望を直に聞くことができるようになった」といいます。同業種の卸業では、この10年で企業数が半分くらいになっていると聞きましたが、小売での感触が経営に生かされているようです。

 その経験を生かし、2000年にWEB店舗「京都おかしの部屋」を開設して以来、TV番組や情報誌の紹介も功を奏し、今まで取引のない企業などから全国的に商談が入るようになりました。

 最近は、近隣の酒造会社と提携してオリジナルの「酒ゼリー」を開発し、一般酒類小売業免許を取得してお酒とセットで販売するなど、他社との差別化が光ります。

人として成長できる企業づくり

   この安定的成長を支える原動力は、「顧客本位の経営に徹する」「働きがい、生きがいのある会社をつくります」という経営理念であり、そのもとで働くすべての社員です。

 「社員一人ひとりの独自能力をいかに発揮してもらうか。その仕組みをつくるのが私の役割」と、意欲的にチャレンジする社風づくりに腐心し、商品開発も社員の発想を存分に生かしています。

 今期、昨年の中同協総会で出会った会員との交流を契機に作成した「あゆみ確認シート」を導入しました。パート社員を含む全社員が、業務遂行上の自らの位置と到達点を確認し、賃金制度にも反映するものです。「これは成果主義の評価制度ではありません。一人ひとりの成長を目指すものです」と社長の位置づけは明確です。

実践なくして学びなし

   近年、「経営品質」の考え方をどう活かすかが、谷口氏の一つの課題になっています。「経営品質は、同友会の『労使見解』や経営指針のあり方を理解している経営者には取り組みやすい。同友会で学んだことを実践するために有効だと考えている」と意欲満々です。

 同友会のQCサークル実践講座に参加し、社員と共に学んだ報告記録の最後に「感謝に敵なし、反省に終わりなし」と記されていました。

 「学びに敵なし、実践に終わりなし」と置き換えて、秋色の商品が並ぶ店舗を後にしました。

会社概要
 創業:1908(明治41)年4月
 従業員数:30名
 資本金:1000万円
 年商:7億2000万円
 事業内容:菓子の製造・企画・加工・卸・小売(実店舗・WEB店舗・催事)
       茶・酒・陶器・雑貨の販売、文化交流など
 本社所在地:京都市上京区丸太町通黒門東入藁屋町525
 TEL:075-841-5530
 FAX:075-802-1074
 URL:「京都おかしの部屋」 http://www.taniguchi-inc.co.jp/
     「京都おかしの部屋 楽天店」
           http://www.rakuten.ne.jp/gold/kyoto-okashi/
     「御菓子司 彩嘉」 http://www.taniguchi-inc.co.jp/saica/
 e-mail:karaku@taniguchi-inc.co.jp

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