シリーズインデックス:企業探訪の旅

【第26回】ネットワークをいかした戦略転換-(株)ツインテック常務 溝渕 隆史氏(兵庫) (2005.10.12)

  (株)ツインテック 常務
溝渕 隆史氏(兵庫)

親企業離れ戦略

 (株)ツインテック(溝渕隆史常務、兵庫同友会会員)は、1956年の創業当初より大手情報機器メーカーの一次下請として、無線機や防衛庁関係のレーダーなど精密機器に要する金属部品加工を主に行っていました。

 同社の方向性を大きく変えることとなったのは、溝渕常務が14年前に同友会に入会してすぐに参加した「経営指針成文化セミナー」での次の一言でした。「1社に依存しているお前の会社は危ない会社や」。そこで、新規取引を自ら開拓していかなければならないという必要性を認識したといいます。小規模な取引であったとしても、これまで取引のなかった企業と取引関係を積極的に構築することにより、親企業離れ戦略(業態転換たる第二創業)を志向していくことになりました。

 新しい取引は継続性をもたらすものではありません。そうした中、親会社の戦略転換により、受注が激減、一時は売上が半減するなど厳しい状況にさらされましたが、同友会や多様な取引関係を通じた企業・人間関係を基礎とした豊富な情報を強みとして、さまざまな業種に属する企業との取引関係を構築しながら、多品種少量生産・短期納期に対応しうる高い技術力を培っていくこととなりました。

アドック神戸で大きく発展

   最大の転機は何より、震災を契機に発足した兵庫同友会の製造部会(現「アドック神戸」:共同受注・共同開発グループ)の設立に参画したことだと言います。アドック神戸で行う共同受注・共同開発は、これまの1社単独の仕事に比べて生産規模が格段に大きくなります。共同受注した製品のなかには部品点数が500点を超える製品もあり、約半数の部品については他社から部品調達を行うことが必要となります。管理面などさまざまな問題が発生し、一時は社内が大混乱したと言います。

 しかし、多くの部品供給業者との取引上の交渉や調整などといった問題を自社が中心となって克服し、共同で受注した「薬分包機」は、試行錯誤の上、累計で450台、年商2億5000万円の取引へと発展しました。

ネットワーク活用で中国進出も

   2003年には中国に現地法人を設立。中国など海外に進出する多くの日系企業が、現地での商習慣に対応できないだけではなく、さらに現地で原材料・人材なども調達することができないために失敗することが多いと言います。こうした認識から同社は、現地にすでに進出している日系中小企業とネットワークを構築し、中国への進出を実現、中国市場における自社の存立基盤を確立しました。

 現在は、「上海現地法人設立による差別化戦略」と「アドック神戸ブランドによる高付加価値商品の開発」の二大戦略で新たなステージへ進みつつあります。

会社概要
 創業:1956年
 従業員数:52名(パート・アルバイト23名)
 資本金:1000万円
 年商:11億5000万円
 事業内容:精密板金部品の製造および産業機器の装置組立
 本社所在地:明石市二見町南二見16-10
 TEL:078-943-1186

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