シリーズインデックス:人を生かす経営

【第3回】わが社の業績は社員次第-東日本機電開発(株) 社長 水戸谷 完爾氏(岩手)(2006.04.05)

~働くことで社員が成長し幸せになる会社に~

  東日本機電開発(株) 社長
水戸谷 完爾氏(岩手)

決算書の公開まで、かけた時間は2年間

   水戸谷完爾氏(東日本機電開発(株) 社長、岩手同友会会員)が工場長として現在の東日本機電開発(株) の立ち上げに携わったのは28歳の時、35年前のことです。当時は、就業規則も経営計画書もありません。すべては社長の一存で決まる会社でした。そんな中、親会社から突然「今日、手形決済ができないかもしれない」と電話があり、社長と専務は辞任、水戸谷氏が社長を引き継ぐことになりました。その年は2000万円の赤字を出してしまいました。

 大きな債務を抱えての会社の立て直しでしたが、すぐに社内規定(就業規則と賃金規定)を作り、発表しました。そして、何でも言い合える社内環境を作るために、各部門の若手社員に毎晩遅くまで集まってもらい、仕事の内容をすべて洗い出し、部門別に分け、縦割りではなく機能本位の組織づくりに着手しました。決算書の公開は、2年間社内勉強会を続け、全員が会計の仕組みを理解した上で行いました。

粘り強く問いかけ続けた経営指針

   1992年に岩手同友会に入会。同友会の「社員教育の目的は人間そのものが成長していくこと」という考え方に衝撃を受けます。さまざまな講習会に社員を強制的に参加させていたのを一切辞め、社員が自分で本当に必要と思ったものだけ勉強してもらう方針に変えました。「社員教育とは、経営目標を達成するために行う手段と思っていた」と水戸谷氏は当時を振り返って話します。

 また、経営指針の成文化に取り組んだのもこの時でした。それまで経営計画書はありましたが、経営理念や基本方針にはほとんど触れていませんでした。成文化し始めて今年で13年。「経営指針が浸透するのは大変なこと。経営指針書を読めば書いてあるという程度では、社員はまったく理解してくれない。粘り強く途中でやめずに投げかけ続けることしかない」と水戸谷氏は力を込めて言い切ります。

社員に心から信頼される環境をつくる

 設計から製造、運転まで、一人ではだれも、どの部門の仕事も完結できません。新しくできた環境事業部も同様です。「だれも手抜きをしないのがわかるからこそ、そんな社員から心から信頼される環境を作るのが経営者としての責任。一人ひとりが自分の力を120%発揮でき、人間として限りなく成長し続けられる、そんな社風を会社のすみずみにまで浸透させたい」水戸谷氏の挑戦はまだまだ続きます。

●会社概要

創業:1971年
資本金:1000万円
年商:5億円(05年度)
社員数:33名
事業内容:制御盤・操作盤・監視盤・計装盤・高低圧受配電盤・
       各種プラント制御システムの開発設計、販売、
       バクテリアを応用した畜産糞尿処理システム・特殊肥料の製造、
       販売、炭窯施設の販売
所在地:岩手県盛岡市南仙北2丁目3-33
TEL:019-634-1177
FAX:019-634-1143
URL:http://www.kidenkaihatsu.co.jp/
e-mail:info@kidenkaihatsu.co.jp

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