シリーズインデックス:人を生かす経営

【第26回】地域密着ブランドの構築で会社再生-泉州広告(株) 社長 原口 和子氏(大阪)(2006.09.20)

地域密着ブランドの構築で会社再生~健康ショップもあわせて地域一番企業に~

  泉州広告(株) 社長
原口 和子氏(大阪)

パートから支店長、そして社長に

   泉州広告(株)の原口和子社長(大阪同友会会員)は、1988年に泉州広告にパートで入社し、1989年に堺支店の支店長に抜てきされました。しかし、バブル崩壊で求人広告が毎年激減し、1998年には、前社長が廃業宣言。そうした中、「仲間と一緒に働きたい」「周りの仲間もお金だすので続けてほしい」との声を受け、原口氏は会社再建を決意し、社長に就任しました。一方で、27名の社員のうち5名の社員が会社の厳しい状況を察し、自主退職を申し出てくれました。

 原口氏は、それまでの景気に左右される求人広告中心の方向から脱却し、景気の影響の少ない店舗としてフランチャイズの「ファイテンショップ」をはじめました。ファイテンショップ一号は、8坪の店ですが、5カ月間で1300万円を売り上げ、『ぱど』の広告リスポンスとショップ展開の両方に自信が生まれました。再建4年で黒字に転換し、ショップも8店舗まで展開、本社も建設することができました。

 このショップの売上で情報誌の発行を維持し、毎週24万部の『ぱど』の無料配達も全国に先駆けて開始。ほかにも、『ぱどマガ』『ご近所ドクターbook』『泉州乾杯』などさまざまな情報誌も発行しています。

 同社では、ただ情報を提供するのではなく、広告掲載店の顧客づくりのお手伝いや年間1万円の格安ポータルサイトサービスなど、掲載事業のフォローを充実させています。今やラック型無料誌の全盛期ですが、先をいく取り組みや各地での企業見学の経験を生かし、成功している一番手になっています。現在では、自主退職を申し出てくれた社員も呼び戻し、社員数73名の企業にまで成長しました。

経営指針は実践できなければ意味がない

 先代社長が唯一残してくれたのは「経営指針書」でした。しかし、「できないことを計画してもしょうがない、実践しなければ意味がない」と反面教師で学び、現在「まかしとけ!」の精神で取り組もうと、原口氏はメインテーマ「チャレンジを楽しもう!」を提示しました。各部門計画(案)の段階でも、銀行や顧問税理士を招いての発表会を行っています。「そんな計画できないやろう」などの意見が飛び交う発表会を経て、今では実践できる経営計画になっています。

 また同社は、自分の能力に合わせるのでなく、仕事にあわせる人づくりを追求。評価は「1番がチャレンジして成功、2番がチャレンジして失敗、3番が普通にこなした、4番がまともにできなかった」で行います。できるだけ新卒採用につとめながら、発想豊かな人材を求めて就職活動も終わりに近い2月から採用活動を始めています。

地域活性化を担う企業として

 これらの成果は、社長就任当初からの「地域活性化を企業で追求する」という思いに支えられています。泉州内の40歳以上を対象とした求人募集広告は無料で掲載し、2年前からは情報誌『ぱど』を配布する「ぱどんな」部隊の270人が「子供の安全パトロール」の腕章を巻き、地域の安全に貢献しています。原口氏は、企業そのものが地域に貢献していくことにより、社員が地域に貢献することにもつながっていくと考えています。

 今後は、「泉州の一流店の料理を屋台で食べてもらうなど、企業と地域住民の橋渡し役のイベントに取り組みたい」と土着企業づくりを進める原口氏です。


●会社概要

創業:1974年12月
資本金:2400万円
年商:9億8000万円 2005年度実績
社員数:73名(正社員36名、パート社員37名)
事業内容:情報誌発行(地域情報誌「ぱど」、求人情報誌「お仕事ぱど」)、
       インターネット関連の地域サイト(ぱどタウン)求人サイト(e仕事ネット)、
       ショップ7店舗(スポーツ健康ショップのファイテンショップ)
       労働大臣許可人材派遣業、求人ネット関西会員、大阪府経営革新計画認定企業
所在地:大阪府岸和田市土生町4165
TEL:072-437-3005
FAX:072-430-2365
URL:http://www.sensyuad.co.jp/

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