【第4回】町工場が全国初のISO14001取得。わが社も同友会も第2創業元年-(株)プリベント大沼 社長 大沼 良雄氏(福島)

(株)プリベント大沼(福島)
社長 大沼 良雄氏

 福島同友会は今年、創立30周年を迎えました。会員企業1500社の中で、自他共に「ミスター同友会」と認め、親子共々同友会で熱心に学びあい、革新、成長を続ける企業があります。(株)プリベント大沼は、2000年に自動車整備専業工場としては国内で初のISO14001を、昨年11月にはISO9001をそれぞれ取得。さらに昨年2月には県内で4店舗しかない、ドイツの自動車部品メーカー・ボッシュ社の認定工場となるなど、常に時代の最先端を行く高品質なサービスをめざした経営革新に挑戦してきています。

同友会で得たものは会社のすべて

 郡山市(人口約34万人)で自動車整備などを手掛けるプリベント大沼は、現社長の大沼良雄さんが1970年、32歳の時に大沼自動車整備工場として創業。今から37年前、長男の栄一さん(現常務)が誕生した記念すべき年でもあります。

 77年8月、同級生の丹治一郎氏(現福島同友会会長)の誘いで、創立して間もない同友会に入会。持ち前の情熱と行動力を発揮し、理事として当時100人にも満たない会の基盤作りに力を発揮しました。会と共に歩んだ30年を振り返り、「同友会で得たものは、会社のすべてと自分自身の経営者人生のすべて。同友会がなかったら今はない」と言い切ります。

オンリーワンの企業をめざして

 89年、社名を現在の(株)プリベント大沼に商号変更をしました。プリベントとは英語のPREVENT(守る・防衛する)の意味。車検制度廃止の動き、価格破壊、車の性能アップなど大きな構造変化の中、業者間の競争はさらに激化する。創業20年を目前に控えたこの年、社員を前に中期ビジョンを発表。創立来かかげてきた「創造」の経営理念を再確認するとともに、これからの時代は年商や規模のトップ企業ではない。ユーザーが満足できる「オンリーワンの会社」としてトップレベルを目指すと宣言しました。

 そして、21世紀に生き残る課題として、(1)ビュフォア・サービス(2)アフター・サービス(3)どんな車でも直せる技術(4)最新の情報の収集(5)見せる整備工場づくりの5つを掲げました。

常務は後継者塾のリーダーとして

 10年前、千葉県のディーラーでの研修を終え、現常務の栄一さんが後継者として入社します。良雄社長は、迷うことなく彼を同友会に入会させました。同友会の何たるかも分からず「社長命令」だったんです、と栄一常務は当時を振り返ります。その彼も、今では後継者塾(会員80名)の塾長を務めるほど、どっぷり同友会に浸かっています。

 福島同友会は、2月22日に開催した創立30周年記念式典の席で5年後の2012年をめざす「第6次中期ビジョン」を発表しました。そこでは、「30周年の節目の年を『第2創業元年』の精神でさらに魅力ある地域に無くてはならない会に共に発展させていこう」とうたっています。「企業30年説」という言葉がありますが、会員企業も、そして同友会運動もまさに「第2創業元年」の節目の年を迎えています。

会社概要

創業:1970年
従業員数:19名
資本金:1,000万円
年商:3億円
事業内容:自動車整備、販売、リース、鈑金
所在地:〒963-8844 福島県郡山市賀正44-1
TEL:024-945-0605(フリーダイヤル:0120-200-605)
FAX:024-947-0580
URLhttp://www7.ocn.ne.jp/~prevent/