シリーズインデックス:「第二創業」をめざして

【第24回】豆腐屋三代目の再挑戦-チュウノー食品(株) 社長 渡辺 好弘氏(岐阜)(2007.08.22)

  チュウノー食品(株) 社長
渡辺 好弘氏(岐阜)

「街角の豆腐屋さん」からスタートして

 チュウノー食品(株)(渡辺好弘社長、岐阜同友会会員)は、1953年に現社長の祖父が渡辺豆腐店という名前で創業しました。街角の豆腐屋です。その後、地元小売店との付き合いが広がり、そのことで規模の拡大が始まります。渡辺氏は、1985年に入社しました。

 「新しい小売店ができると必ず豆腐が要る。順次、新しい機械が入り、新しい従業員が入り、会社はどんどん大きくなっていく。しかし、当時は家業であったため、会社組織などは全く考えず、先のことも全然考えない。何もかもどんぶり勘定でやっていた。それでも仕事を一生懸命やり、規模を拡大すれば儲かるのではないかと考えていた」と、渡辺氏は当時を振り返ります。

 平成に入ったころから、会社の規模は大きくなっていく一方で、業績は「思いと違うなあ」と渡辺氏は感じるようになります。そして、「独自の商品を作って売るというより、小売店の言いなり状態で、小売店に売ってもらおうという気持ちでは、なかなか利益が出ない」と考えました。

単価が下落する市場の中で

   2003年度総務省統計局の調査では、豆腐の購入に費やした金額は、02年に比較して2.27%の減少、家庭向け末端市場は額ベースで約56億円の減少となっています。これは「需要は安定しているが、単価の下落による市場規模の微減傾向」ととらえられています。

 そこで同社は新たなブランド「豆仙房(まめせんぼう)」を立ち上げ、高級豆腐、変わり豆腐の分野で付加価値の高い商品づくりに着手します。最初につくった商品は、豆乳に白ゴマ、黒ゴマ、枝豆、ユズ、ピーナッツを加えた、食べ切りサイズの小さな豆腐でした。そして、付加価値の高い豆腐を都会に売ることに特化し、そのために容器充填(じゅうてん)で作り、15日間もつようにするなどの工夫を重ねました。

社員と共に、自社も地域も元気に

   そうした中、同友会に入会し、学びを重ねます。ある時、渡辺氏は「『ぼく、結婚しますから、この会社を辞めて、よその会社に移ります』という社員がいるらしい。そういうふうになったら見苦しいぞ」と先輩の会員に言われたとのこと。つまり、今の会社の給料では、結婚して生活が成り立たないため、もっといい給料のところに転職するということです。

 「これでは情けない。やはり、社員が安心して働ける会社、社員が育つ会社というのは、相応の給料がきちんと出せるということ。地域に根づいた人を入れ、地域の人が生活できる基盤をつくることが大切なのだ」と渡辺氏は言います。

 また、「今までの勉強会とは違い、みなさん自分の言葉で語っている。会員同士でも、あるいは社員にも同じ目線で、自分の言葉で一生懸命語る。自分は人に伝えるために、今までは、言葉を選んで話をしていたけれど、自分の言葉でしゃべらないとだめだと思うようになった。その方が、従業員たちも聞こうとしてくれるし、ストレートにものが伝わる」と学びの成果を語ります。

●会社概要

創業:1953年
社員数:53名(うちパート30名)
資本金:2000万円
年商:6億2000万円
業種:豆腐、油揚、味噌漬け豆腐燻等、製造・販売
所在地:岐阜県関市栄町5-1-25
TEL:0575-23-4141
FAX:0575-24-4000
URLhttp://www.mamesenbou.jp/

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