シリーズインデックス:「第二創業」をめざして

【第41回】「捨てる」仕事から「創る」仕事へ-(有)谷田建設 社長 谷田 政行氏(佐賀) (2007.12.19)

目指すは環境循環型事業

  (有)谷田建設 社長
谷田 政行氏(佐賀)

 (有)谷田建設(谷田政行社長、佐賀同友会会員)は、産業廃棄物処理と建造物解体業の会社です。しかし、その名が示すとおり、元は土木建設業で谷田氏の父親が独立して起こした会社です。

地域に認められる会社に

 土木建築業での悩みの1つに工事で発生する残土や瓦礫(がれき)類の処理があります。職人かたぎの父親に代わり営業をしていた谷田氏は、「自分たちでそれらの処理ができるようになれば、もっといろいろな仕事ができるのではないか」と考えました。そして1989年に産業廃棄物収集運搬の許可を得ることができ、これは時流に乗って土木事業と共に会社を支えるようになりました。

 その後も公共事業の土木事業発注は減少の一途をたどる一方、産業廃棄物処理は順調に業績を伸ばし、また、自分たちで処理ができるという強みから建造物解体の受注も増えていきました。産業廃棄物処理の仕事を増やすうえでは、地域の皆さんが認めてくれなければ続けていくことができません。廃棄物を処理する「作業場」は地域の生活のなかにあるからです。「私たちは企業活動を通して地域社会に貢献し、豊かな人間性の集団創(づく)りと価値ある資源を創る」という谷田氏の信念による顧客の信頼と地域の協力、信頼も谷田建設を支えています。

まったく価値観の違う仕事へ

   去年、土木事業を縮小し、産業廃棄物処理業をメインにやっていくことを決断しました。しかし、そこには大きな問題が残されていました。それは土木業を担当している社員たちに受け入れてもらうことです。というのも、これらの仕事はこれまでとまったく仕事観が違うからです。

 土木業は何もないところから新しい物を作り出すという、目に見える喜びがあります。しかし、産業廃棄物処理業や建造物解体業は、元々あるものを壊し捨てる仕事です。180度違う仕事をやってもらうにあたり、社員の説得が必要でした。谷田氏は社員に、「廃棄物から新しいエネルギーをつくりだし、地球環境に貢献できる喜びのある仕事なんだ」と繰り返しうったえたといいます。何度も話し合いを重ねて意見を聞きくなかで、説得が実り、産業廃棄物処理業の谷田建設へと生まれ変わりました。

社員と共に喜びの創造へ

   新しい仕事をしていくうちに気になりだしたのは「捨てる」ということ。ただ捨てていくことに疑問を感じました。また、世の中では環境保護への関心が高まっています。そこでバイオマス発電の燃料に用いる木材チップを建築廃材からつくることや、廃石膏ボードを石膏と紙に分離して再利用することに取りくみました。仕事を通して少しでも地球に良いことができる幸せは、社員たちにとっても新たな喜びとなりました。それらの商品は九州内外へと納められています。

 現場を指さし「これはゴミではない。夢と希望が詰まっているんですよ」と谷田氏。「次は何業ですか」と問うと、「環境循環型事業」という答えが笑顔と共に返ってきました。

●会社概要

設立:1989年
資本金:500万円
年商:2億5000万円
社員数:19名
事業内容:産業廃棄物処理、建造物解体
所在地:佐賀市大和町大字久留間3180-4   
TEL:0952-62-7888
FAX:0952-62-7941

このページの先頭にもどる

携帯用QRコード
携帯対応について

更新情報RSS