武田亨税理士事務所 所長 武田 亨氏（秋田）
武田亨税理士事務所（武田亨所長税理士、秋田同友会会員）の創業は1986年。税理士試験に合格し、秋田市高陽幸町の税理士事務所に間借りしての開業でした。広さ13坪の自前の事務所を秋田市に構えたのは、8年後の1994年のことです。
所員と増客を進めて業績が向上
所員が当初の2名から5名に増えた2003年の秋、お客様が増えないままコスト（主に人件費）だけが増え続けていくことが心配になりました。
そんな時、税理士事務所の営業のあり方として「自らすすんでは新規開拓（増客）をしないのが望ましい姿」であると習い、そう考えてきた武田氏の中に変化が生まれました。所員たちの給料を増やし、将来にも夢が持てる事務所の経営をすすめたいと考え、積極的な増客の方針を固めたのです。また、質の向上を図るためには一定量の仕事の確保が、どうしても必要なのだという思いもありました。
所員たちは「私たちの事務所なんだから所長一人に頼るのではなく、みんなの力で増客を進めよう」と積極的に経営に参加する姿勢を見せ、業績は飛躍的に向上しました。
同友会との出合い
武田亨氏が秋田同友会に入会したのは3年前、秋田県に同友会が作られた直後のことでした。最初は、業務量が多い税理士本人の代理として、2人の所員が出席していました。事務所を現在の場所に移転し、心機一転を画していた2年前のある日、その2人から「所長も、経営者がまじめに勉強している同友会の『経営指針づくり』の講座に参加してください」と言われ、宮城同友会が主催する『第18期経営指針を創る会』を受講し、6カ月間毎回出席しました。
その間に学んだ内容は、当初の予想とは大きく異なるものでした。同事務所では、10年前から独自に毎年の経営方針や経営計画を策定し実践してきていました。しかし、同友会の『創る会』を受講し、それまでの経営理念や経営方針が表面的で深まりのないものであったこと、そして、何よりも基本として身につけ貫いていくべきものが、実は、最も欠けていることに気づかせられたのです。
本気でかかわっていくことが求められている
武田氏は「本当に、悩み考えさせられた『創る会』でした。お客様企業の経営者の方から求められていたのは、税務や会計についての専門性だけではなく、経営指針にまで踏み込んでのサポート、すなわち『本気のかかわり』だったのです。
経営の悩みや迷いに対しても、同じ人間同士として、もう一歩近づいて親身になって取り組んでほしいという期待を痛いほど感じさせられました。また、助言者のみなさんに本気でかかわっていただいたことで、逆に、今度は私自身が、その立場でお客様にも所員にも地域社会にも本気でかかわっていくべきだということを学びました」と語ります。
受講期間中は、講座後の月曜の朝礼で武田氏自身の「受講報告」が行われました。そして、「全員かかわり型経営」と名づけた全所員参加型の経営を確認しあうことで、所内の空気にも変化が生まれてきました。「普通、本音としては、増客で自分の仕事が増えることを嫌がる所員が多いものですが、うちの所員たちは違いました。仕事が大変になることも覚悟して経営に参加してくれました。表面的な『決意表明』ではなく、お客様に本気になって関わる仕事、やりがいのある仕事を本音の部分で求めていたのだと感じています。彼らに出会えて、本当に良かった。誇りに思っています」と言います。
科学性、社会性、人間性で「強い企業づくりサポート」を
「私たちに求められるのは『専門性と人間力』ですが、それが本物であるかどうか、確かなものであるかどうかを、常に問いかけていかなくてはなりません。『強い企業づくりのサポート』も、科学性、社会性、人間性の視点からチェックして、本当の意味で強い企業になっているかどうかを、お客様と本気で話し合ってゆきたいと考えています」と武田氏。
「将来は、税理士資格を取得する所員と一緒に税理士法人を設立し、経営も彼らに引き継いでもらいたいと願っています。そうすることでお客様に対しても、安心して何代にもわたって関与させていただける税理士事務所になることもできますから」と楽しそうに展望を語ります。
経営理念
あなたの夢の実現に一役買わせてください
(1)科学性
私たちは、企業経営の伴走者として、経営者と共に、企業の現在(いま)を語り合い、夢のある未来を創り ます
(2)社会性
私たちは、地元企業の発展を通して、地域社会を元気にします
(3)人間性
私たちは、与えられた命に感謝し、お互いを尊重しあい、学びあいながら、いっしょに成長し続けます
会社概要
創 業 1986年6月
社員数 8名
業 種 税理士事務所
所在地 秋田県秋田市広面字碇1-7
TEL 018-838-7107
URL http://www.tkcnf.com/takeda-accounting-firm/pc/index.html
E-Mail akihiko@tkcnf.or.jp
