シリーズインデックス:人を生かす経営II

【第23回】「社長が主人公」から「社長は演出家」へ―(株)スズキアリーナ松本 社長 田中浩二氏(長野)(2008.7.9)

田中社長 (株)スズキアリーナ松本 社長 田中浩二氏(長野)

 (株)スズキアリーナ松本(田中浩二社長、長野同友会会員)は、父親が創業した自動車会社の二代目として生まれ育ち、「後継者になるのが当たり前」という周囲の雰囲気の中、何の疑念も持たず家業へ入りました。しかし、社員に対する姿勢やお客様に対する姿勢について父親との価値観の溝を埋めることができず、1992年11月に夫人(専務)と2人で独立。二代目から一転、創業者として新たな一歩を踏み出しました。

「仲間の延長」から「生え抜きへ」

社内風景  設立してからしばらくは、「お客様から社員へ」という流れが続き、経営者と社員が「何も言わなくても分かりあえる関係」がありました。しかし、徐々に社員数が増え新卒採用を始めると、「これくらい分かっているはず」が通用しない状況に変化します。

 このころから一念発起して長野同友会の支部例会や共育委員会へ主体的に参加、会員経営者とのかかわりの中から、「経営者自身の自己革新、経営姿勢の確立」の重要性と「社員と共に考え、育ち合う」という意味を知ることとなります。

小資本でも生き残れる道~「既存顧客の深耕」へ~

 現在の国内自動車販売台数はピーク時の1990年に比べて半減。追い打ちをかけるような原油高、自動車耐用年数の長期化、少子高齢化など取り巻く環境は厳しさを増す一方の状況です。「行き当たりばったりの経営では行き詰る」「小資本でも生き残れる道を探らなければ」と、経営指針成文化セミナーを受講します。

 この中で、「地域密着型小規模店の一番の財産は長年お付き合い頂いているお客様だということ、優良なお客様を大切にして、根強いファンができる経営への転換を真剣に考えることが、小規模店が生き残る上で、大切にすべきことではないか」と考えるようになりました。

「五感で感じる」「感動を呼ぶ」店づくりへの挑戦

社員とともに  幹部社員とともに今年1~3月にかけて経営指針づくりに着手し、社員1人ひとりの個人目標を加え、4月に取引先や金融機関を招き、社内で“経営指針発表会”を初めて行いました。

 今期は「あたりまえのことを、徹底してやりぬく会社」をスローガンに掲げ、社員の“労働環境の改善”“企業としての社会的責任”を果たすとともに、成文化した経営指針の実現に向け、「経理の透明化」「四半期ごとのPDCA 」に取り組んでいます。こうした取り組みの中で、社員が経営に主体的にかかわるようになってきました。

 「多額の値引き・広告宣伝に対抗するものは人間力すなわち人間の魅力しかない」「人間力は消費者に訴える最大の魅力・付加価値となり得るのではないか」と考える田中氏は、「小規模店だからこそ可能なアットホームで居心地の良い店舗づくり」と「社員の人間力の向上」を目指して、挑戦真っただ中です。

会社概要

設 立:1992年11月
社員数:12名
資本金:3400万円
年 商:4億4600万円
業 種:スズキ新車販売、中古車販売、整備、損保代理店
所在地:長野県松本市島立454-1
TEL:0263-40-3150
FAX:0263-48-6300
URLhttp://www.arena-matsumoto.co.jp/

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