【第9回】お客様の美しさと健康のため~経営指針書作成で自社の方針が見えた (株)アルシオ 社長 小林 博三氏(福岡)

小林社長

(株)アルシオ 社長 小林 博三氏(福岡)

 (株)アルシオ(小林博三社長、福岡同友会会員)はノエビア化粧品の卸・販売の会社です。ノエビアの販売網は、売上高により一次代理店・二次代理店の資格が与えられます。現在、同社の一次代理店は60名、二次代理店は1826名になっています。

創業を決断

社屋外観

 小林氏は学校を卒業して就職した不動産会社を体を壊して辞めた後、フリーターのような状態を続けていました。その時に目にとまったのが母親が使用しているノエビア化粧品でした。商品力があると確信した小林氏は、地元の唐津でノエビア化粧品販売を開始しました。1982年のことです。知り合いを通じて説明をしていき、その輪は広がって行きました。1996年に社名を(株)アルシオにしました。代理店は900名に上っていました。

同友会に入会

 自社の代理店が増えていったことで組織運営の方法や、今後の経営について迷いが生じていたときに、福岡同友会に入会。集中して地域戦略に取り組み、その結果全国シェア3%といわれるメーカーシェアで、唐津エリアでは15%まで獲得しました。そして福岡に進出。2006年にはフェイシャルエステサービスのできるサロン形式の店舗を構えました。
同社の顧客層は20代から30代の若年層、商品群は高額・高級品が中心です。単に化粧品の商品説明だけに止まらず、フェイシャルエステ、ヘアメイク、ファッションアドバイス、カラーアドバイスなどのノウハウも必要となってきます。そして何よりも「人間としての魅力を持ち合わせていないとダメだと思いました」と小林さんは語ります。

「お客様の美しさと健康に貢献する」

 メーカーが打ち出す方針は「売上第一主義」で、代理店への動機づけは「収益を上げて、あなたの夢をかなえませんか」というものです。違和感を覚えていた小林氏は、同友会の例会で経営指針書の発表を聞いて「大きなカルチャーショックを受けた」といいます。すぐさま「末政塾(経営指針書作成セミナー)」に入りました。そして「お客様の美しさと健康に貢献する」「社員とお取引先の幸福を追求する」という理念を定めました。

「理念」の実現のために

 理念の実現のためには常にお客様の立場で考え、仕事を通じて人格を磨いて行かなければなりません。「根っこにあるのは『謙虚さ』です」と小林氏。経営指針書作成以来、トイレ掃除を実践し続けています。また、以前は代理店さんや社員さんとは向き合っていて自分のやって欲しいことを押しつけていましたが、今では同じ方向を向いて同じ目標に向かって進んでいると実感しています。

会社概要

創 業:1983年2月1日
資本金 :1000万円
社 員:8名
業 種:ノエビア化粧品の卸、販売
住 所 :福岡市中央区大名2-10-38 1F
TEL :092-752-5691
URLhttp://www.noevir-tenjin.co.jp