【第11回】労務管理のドクターとして~中小企業のパートナーへ~(有)総務総合研究所 所長 石走 啓一 氏(鹿児島)

 石走所長

(有)総務総合研究所 所長 石走 啓一 氏(鹿児島)

 (有)総務総合研究所(石走啓一所長 鹿児島同友会会員)は、人材の採用から社内教育、賃金制度、就業規則の整備、健全な労使関係づくりなど様々な視点から提案を行っている社会保険労務士事務所です。

同友会へ入会-「人を生かす経営」との出合い

 所員とともに

 1991年に社会保険労務士・行政書士事務所として創業し、1993年に総務総合研究所を設立。鹿児島同友会へは、創業と同時に入会しました。

 同友会が発行するパンフレット『人を生かす経営~中小企業における労使関係の見解』にいたく感銘を受け、「労使間の信頼関係があってこそ企業は伸びるのだと気づかされた」と石走氏は言います。経営は人そのもので成り立っており、様々な価値観を持った社員のベクトルがバラバラだと会社の力は半減する。だからこそ経営者は明確な方針を提示し、それを社員と共有し、具体的に実行してもらう仕組みを作っていかなければならないと考えるようになりました。

 その考えにたって、自社での実践もさることながら、社会保険労務士は経営者と社員の双方の側からアドバイスできる唯一の士業であるとの思いから、社内教育やコンサルティング業にも力を入れました。多くの企業とかかわる中で「労使が一体となるとその力は2乗にもなることを実感した」と石走氏は語ります。

代表理事を経験して得た学びの実践

 所内風景

 1996年より鹿児島同友会の代表理事を務め、数多くの全国行事等に参加しました。石走氏のモットーは「学んで実践」です。他県で学んだことは自分なりの工夫を加えて自社で実践してきました。

 その一つにリフレッシュ休暇の導入があります。1年間で連続9日間休暇が取れるという制度で、引継書の作成、休暇中は会社との連絡の禁止を条件としました。個々の社員の業務への偏りが無くなり、みんながいつでも代役を務めることができるようになりました。

 また、就業規則の作成も任せ、経営理念は社員とともに話し合って作り上げました。社員に自ら行動してもらうことで、自立を促しパートナーとしての関係づくりができてきたと石走氏は感じています。

新しい感覚の社会保険労務士事務所へ

 社会保険労務士と言えばこれまで社会保険や労働保険の手続きなど後処理的な業務を行っている例がほとんどでしたが、これからは問題を起こさないようにするための環境づくり、予防専門ドクターのような役割が求められます。

 コンサルティングの幅を広げるために、人事労務全般にわたっての業務改善ソフトの積極的な導入と開発に取り組んできました。中堅・大手企業へのコンサルティングが進み、規模拡大に向かっています。

 石走氏は、会社の発展のポイントを(1)風土、(2)しくみ、(3)人格であると考え、若者が就職したいと思えるような「求人競争力」を持ち、主体的に課題解決できる企業づくりを支援する事業を行っていきたいと考えています。

会社概要

創 業:1991年(平成3年)
従業員:4名
資本金:300万円
年 商:5000万円
事業内容:社会保険・労働保険等に関する事務手続、労務管理、職場教育コンサルティング
所在地:〒890-0056 鹿児島市下荒田1-41-8 ユーミーリンクビル4
TEL 099-253-5190  FAX 099-253-5103
MAILsoumusouken@po2.synapse.ne.jp
URLhttp://www4.synapse.ne.jp/soumusouken/