シリーズインデックス:経営革新する元気印企業

【第34回】良い地域であるために、会社ができることは何か (株)やすむら 社長 安村義光氏(兵庫)(2009.05.13)

安村社長  (株)やすむら(安村義光社長、兵庫同友会会員)は新築、増改築、リフォーム、店舗改装を手掛けています。安村氏は島根県で生まれ、中学卒業後、単身で兵庫県に移り、大工として働きました。同社の経営理念「選ばれ 役立ち 喜ばれてこそ 会社の発展・永続となる」はさまざまな形で具体化されています。

カンボジアの孤児院を支援

 支援しているカンボジアの孤児院には、2年に一度は訪れている  そのうちの一つにカンボジアの孤児院支援があります。「地域が平和でなかったら何の商売も成り立たない」と話す安村氏、内戦で親を失った子どもたち、読み書きができない子どもたちのために孤児院を建てる取り組みに世界連邦運動協会を通じて13年前から携わっています。

 同社の裏山から切り出してきた竹筒にカンボジア孤児院設立の紙を貼り、公民館や企業や家庭にも配付しました。はじめはなかなか集まりませんでしたが継続し、地域の人も理解してくれるようになりました。今では1年間で50万円近くの募金が集まります。カンボジアの孤児院から子どもを招いて、地元の小・中学校との交流も深めています。

「加古川まちかどミュージアム」―人が集まる場所を作る

「まちかどミュージアム」ではモデル住宅で杉玉づくり  また地域の資源や魅力を公開する「加古川まちかどミュージアム」(加古川観光協会が開催)にも参加しています。同社は県産材を使用したモデル住宅を公開し、プロの陶芸作家の作品を展示して楽しんでもらうなど、人が集まる工夫を凝らしています。

 さらに1年半前からは県産材を使って家具や小物を作る「もく和センター」を開設しました。地域に住んでいる流木が好きな人、苔玉や陶芸、杉玉を作っている人などが足を運び、さらにその人たちが教室を開催するなど、人が集まる仕組みができています。このような活動を通して同社の認知度が上がり、受注も出てきました。

「もりの木ネットワーク」―地域の業者の底上げを図る

 協同組合「もりの木ネットワーク」は、「兵庫の山の木で家をつくる、家をリフォームする」という目的で安村氏が中心となって3年前に立ち上げました、県産材について林業組合や県の林務課に提案や要望を出しやすくし、地域の工務店や建設関連業者全体の底上げを図ることも目的でした。立ち上げてから、方々から案内が届いたり、会議に出席する機会もできるようになりました。
 
 「もりの木ネットワーク」では、労働安全衛生の講習を行ったり、会員企業の研修もしています。職人の技術や仕事をする環境にまでこだわることで、業者全体の底上げを図っています。「地域の仕事は地域の業者が手がける循環型地域社会を作れば、地域経済も元気になるはず。共同受注、共同仕入れというチャレンジは、地産地消へのこだわりから生まれている」と安村氏は話します。

相手の顔が見えること

 同社のグローバルな支援の活動も地域に密着した活動も共通しているのは「相手の顔が見えること」です。カンボジアの子どもたちの顔、加古川の子どもたちの顔、地域の人たちの顔、お客や業者の顔、全ての人たちがつながりあってできていく数年先、数十年先の地域がどのような姿になるのか、安村氏は思い描いています。

 「地域が良うなかったら、会社も良うなりません」という安村氏の言葉から、良い地域であるために、会社が今できることは何かという問いかけが伝わってきます。

会社概要

創 業:1973年
社員数:6名、常勤職人5名、パート2名
資本金:1000万円
業 種:新築、増改築、リフォーム、店舗内装
所在地:兵庫県加古川市野口町野口
TEL :079-426-3294
URLhttp://www.kk-yasumura.com/

<協同組合もりの木ネットワーク>
組合員 23社 賛助組合員 9社
TEL: 079-426-3460
URLhttp://www.morinoki.biz/

『Doyu Hyogo』4月号より

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