シリーズインデックス:経営革新する元気印企業

【第41回】300名のお客さまが営業マン (有)一正塗装工業 社長 添田 多彦 氏(福岡)(2009.07.01)

添田社長 (有)一正塗装工業 社長 添田 多彦 氏(福岡)

仕事が仕事を呼ぶ会社に

 (有)一正塗装工業(添田多彦社長、福岡同友会会員)は独自の塗装工場を持ち、100平米の大型のクリーンルームを完備しています。ほこりを排除するなどして、お店、商業施設に置く商品棚や別注家具、ドア、カウンターなどの高級内装・什器(じゅうき)類の塗装を手掛けています。

 先進的な同社の設備や技術力、添田氏の積極的な姿勢には信頼が寄せられ、首都圏や関西の方からも発注があります。「喜ばれる仕事をすればお客さんが営業マンになってくれる。営業を置かない、宣伝をしないから経費もかからない」と添田氏。1つひとつの商品に「自分が塗装した」と誇りを持てる職人の養成と、働き続けられる環境づくりのたまものです。社員13名のうち職人が10名。その10名のうち、女性が2人、ろうあ者が1人含まれており、社員全員正規雇用です。

借金が年商を上回る会社からの脱却

社内風景  父親である一正氏が創業した同社に、添田氏が入社したのは16年前でした。「売上7000万円のところ、借金が1億円ありました。評判のいい職人は次々独立していき、社員は6名。取引先も3社で売上の50%を占める状態でした」と添田氏。

 ある時、売上の2割を占める取引先が倒産したことに危機感を抱き、取引先を拡大してきました。今では取引先が100社を超えるまでになり、依存度は高くても1社8%となっています。また、不渡りにあった自社の苦い経験もあり、7年前から、手形で受けても、仕入先や外注先には翌月現金払いとしています。

「会社の宝物」~障害者を雇用して

社内風景2  添田氏が福岡同友会に入会したのは2002年。「気づきがたくさんあり、多くの経営者のみなさんの経験を聞くことで、自分自身が足を踏み出すきっかけとなっています」といいます。4年前には、同業他社が廃業する際に、「53歳のろうあの職人を預かってもらえないか」と話があり、同友会で障害者雇用の話を聞いていた添田氏は、早速採用しました。

 それまで職人気質でまとまりがなく暗かった職場が、相手のことを考えながら身ぶり手ぶりでコミュニケーションをとり、職人同士が連携して仕事をするようになり、社内が明るくなりました。「今では彼は当社の宝物です」と添田氏は話します。

自社にできることは何かを考える

 大手企業が雇用を打ち切る中、自社でできることは何かと考え、中途採用で求人を出し、今年2名を採用しました。地域の雇用を守りつつ、「どんな苦境や困難があっても、打つ手は無限」と、厳しい時代を追い風に、前向きに取り組んでいます。

会社概要

創 業:1972年
設 立:1978年
資本金:500万円
社員数:13名(役員含む)
年 商:1億1853万円
業 種:内装塗装、建築塗装、什器(じゅうき)類の塗装
所在地:福岡県粕屋郡粕屋町大字酒殿290-4
TEL:092-939-1811

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