シリーズインデックス:経営革新する元気印企業

【第70回】経営指針の実践で黒字企業に 英貴自動車(株) 専務 山城雅照氏(兵庫)(2010.02.24)

山城専務 英貴自動車(株) 専務 山城雅照氏(兵庫)

 山城雅照氏(英貴自動車(株)専務、兵庫同友会会員)は兵庫県尼崎市で自動車整備及び新車・中古車販売の会社を経営しています。
 現在では「社員は宝物」と語る山城氏ですが、1983年に大手ゼネコンから同社にやってきた当初は「ウチの社員はダメ」が口癖でした。兵庫同友会には1990年に入会しました。ある時、先輩会員から、社員の悪口を言うような社長こそが社員をダメにしていると指摘され「頭をガーンと殴られた感じだった」と言います。社員に支えられていると考えるようになり、同友会で学びながら経営指針作りに取り組みました。

経営指針書をもっと早く作っていれば

 初めて経営指針書を作ったのは2002年です。それまでも「脱下請け」「地域密着」「自社ブランド」とぼんやりと意識していましたが、戦略と計画を整理することができたのは経営指針書を作ったからでした。

 会社の様子  特に急務である「脱下請け」に力を注ぎました。社内の体制やしくみが不十分であったり、計画そのものに無理があったりするものを毎年見直しながら取り組みました。その結果、経営指針書作成前の時期には約70%が下請けの仕事でしたが、現在では完全に逆転してほぼ100%が直需の仕事になっています。「もっと早く経営指針書を作っていれば、今ごろどんな素晴らしい会社になっていたのかと思う」と語る山城氏、「経営指針書は経営者の運転免許証だ」と言います。

幹部社員から突然の退職願

 経営指針書に基づく実践は、順調な道のりではありませんでした。2004年3月に突然、最高幹部2名が退職しました。山城氏は寝耳に水で驚くばかりでした。ところが他の社員に話を聞くと「辞めた先輩はもう半年近く前からやる気がなかった」「他の社員に“給料が上がるわけでもないのに、なんで頑張るんや?”と水を掛けていた」と言います。知らないのは経営者だけでした。
 この出来事もあって、経営指針の実現に向けての勉強会や取り組みをコツコツと重ねるようになり、「社員の団結の力も大きくなった」と山城氏は振り返ります。

 また、2005年の経営指針発表会では、それまで整理・整頓・清掃に無頓着だった社員が、来賓の前で社内の「5S(整理・整頓・清掃・清潔・しつけ)について発表したことをきっかけに、翌日からトイレ掃除を真剣に行うようなった様子を目の当たりにしました。社員が自分で経営指針書について考え、自分の言葉で語ることができるようになることの大切さを認識するきっかけとなりました。

これからの英貴自動車

 会社の様子  2004年から経理の公開を行っています。利益・売上高・経費はもちろん役員の給与も社員が把握できるようになり、社員と経営者が一丸となって会社を運営できるようになったと山城氏は感じています。

 「社員と一緒になってやってこられたことが英貴自動車の本当の強みなのだろうと思う」と山城氏は語ります。2002年に経営指針書を作成して以来、増収増益を続けてきました。特にここ数年は、過酷な経営環境であっても利益を出すことを追求してきました。
山城氏は社員との信頼関係を何よりの力に、厳しい経営環境に立ち向かう決意を固めています。

会社概要

創 業:1965年
社員数:30名
業 種:自動車車体整備および自動車の新車・中古車販売
所在地:尼崎市下坂部4丁目13-7
TEL:06-6499-0110
URL:http://www.eiki-j.com/eiki/

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