シリーズインデックス:付加価値を高める

【第32回】7つの事業ブランドで付加価値創造 ニッポンメンテナンスシステム(株) 代表取締役 伊藤光治氏(東京)(2010.12.01)

伊藤社長 ニッポンメンテナンスシステム(株) 代表取締役 伊藤光治氏(東京)

 ニッポンメンテナンスシステム(株)(伊藤光治社長、東京同友会会員)は、自動車に関する総合サービスを提供しています。①自動車リース事業、②レンタカー事業、③中古車保証事業、④保険代理店事業の4つをビジネスの柱に、付加価値のあるビジネスモデルをつくり、7つの自社ブランドで事業を展開しています。

事業内容

レンタカー事業への参入

社員の皆さんと  伊藤氏は1985年、33歳の時に法人向けに車両管理会社を創業しました。東京同友会へはその3年後に入会しました。創業10年の間に地方事業所の開設、業務提携の推進、取引先からの資本参加など精力的に業容を拡大してきました。しかし、車両管理事業はお客様と契約をしてから収入になるまでに時間がかり、また資金も膨大にかかります。そこで「売上と支出のバランスの良い事業は」と考えついたのが、二つ目の事業の柱であるレンタカー事業でした。

 伊藤氏がレンタカー事業を提案したとき社内からは「お金もないのにレンタカー事業なんて」と反対されましたが、伊藤氏は勝負にでました。1998年頃は事業が厳しく、社員の一時金を削減しました。そのとき伊藤氏は「社長の想い」を全社員の家族向けに手紙に書き送りました。「今、わが社の経営はとても厳しい状況です。しかし、必ず社員の皆さんのご苦労に報えるようにします。ご協力をお願いします」と。ある幹部社員は今もその手紙を宝物にしているそうです。

洗車作業の様子  「この危機を乗り切るには収益構造を変えるしかない」。レンタカー事業に着手したのは、当時の伊藤氏にそのような考えがあったからです。98年から99年半ばの1年半は、レンタカーに使う自動車を毎日伊藤氏自ら洗車することから始まりました。延べ1,000台を軽く超える車を洗ったことになります。お客様には陽に焼けた顔を「ゴルフ焼け」と間違えられたそうです。

 当時は社員数30名弱、車両管理業務が中心で、お客様は法人が99%。売上10億円程でした。社長の事業に対する「直感」、実行する「勇気」がレンタカー新規事業を成功に導きました。

業界が驚愕した『中古車保証』事業

   レンタカー事業に次いで取り組んだのは、中古車を2年間、約2.2万円の費用で修理保証するという「買得典」(コウトクテン)です。大手同業他社も検討していたようですが、リスクを考え事業化をあきらめたと聞いていました。先のレンタカー事業に続いて、中古車保証事業の提案でも反対者がでましたが、伊藤氏はあえて挑戦し、2002年事業開始からわずか1年で業界をリ-ドする名だたる会社数社と事業提携を果たしました。現在、全国で4,500店舗を超える販売代理店ができています。かつてのレンタカー事業の成功も含め「社長についていけば大丈夫」と社員の確信になってきています。

 また、2007年、赤字の板金工場を買い取り、カーケア事業に進出しました。今年2010年7月には、業界初となる車の購入からレンタル・修理などのオールインワンサービス「クルマの相談館」を企画、オープンし、好調な滑り出しを見せています。伊藤氏は「どこへいっても活躍できる人間になって欲しい」という願いから、社員に対しても積極的にチャレンジの場を与えています。またそのことで挑戦への好循環を生んでいます。

先見の明とチャレンジ精神

   経営理念は「員是(インゼ)」(皆よくなろう)。 これには社員、お取引先、ニッポンメンテナンスシステムに関係する全員で良くなろうという意味が込められています。
この理念を実現するための活動指針と社員心得があります。 

○活動指針 
1、お客様を良く知る
2、お客様に嘘を言わない
3、お客様に喜ばれる
4、お客様の役に立つ

○社員心得 「あなたが正しいか正しくないかはお客様が決めることです」

 そして本年、社内で10カ年計画10ビジョンを発表、10年後には現在の約3,5倍の規模、社員200名、100億円企業を目指して躍進しています。同社の実践には、変革の時代を切り開く経営者の先見の明とチャレンジ精神が溢れています。商材や設備に特別なものはなくても切り口や他にないシステムを構築することで、ビジネスチャンスを作り出せる好例と言えます。

会社概要

創 業:1985年7月
資本金:8,000万円
売上高: 22.5億円
業 種:自動車メンテナンスサ-ビス、自動車リ-ス販売、レンタカ-、新車・中古車販売、中古車保証、その他車に関するコンサルティング
従業員数:71名
所在地:東京都中央区新富1-7-7 新富センタービル5F
TEL:03-3553-0061
URL:http://www.nms-ibr.co.jp

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