シリーズインデックス:付加価値を高める

【第44回】 強みから新たな事業定義を生む 東洋産業(株) 専務 玄地学氏(宮城)(2011.03.02)

玄地専務  東洋産業(株) 専務 玄地学氏(宮城)

 東洋産業(株)(玄地学専務、宮城同友会会員)は、主に清掃用品・ビル管理用品 (環境用品、食品衛生・公衆衛生資機材)や自社ブランド商品を販売する会社で、今期27期目を迎えます。玄地氏は大手企業で営業を経験後、父親が経営するケミカル産業(株)(山形本社)に入社し、1999年、倒産の危機に瀕していた東洋産業(株)をM&A。経営再建を託され、「企業としての下地づくり」から取り組んできました。

業界の縮小と流通形態の変化の中で

 4年前、床材の変化により主力商品の床用ワックスは毎年4~7%減少など業界の縮小と流通形態の変化の中、自社の生き残りを懸け、宮城同友会の「第18期経営指針を創る会」(以下、創る会)を受講。社員とともに自社の存在意義を改めて問い直しました。

卸売業の強みを生かし新たな事業定義の構築

 「創る会」受講前から同社ではお客様にただ商品を買って頂くのではなく、問題解決のための商品の使用方法や素材などについて学習するセミナーの開催など、「モノ売り」ではなく「事売り」を大切にしていました。しかし、総合的に事業を捉える必要があるとの問題意識から、「清掃用品総合卸」から「総合衛生プロデュース業」という新たな事業定義を構築します。
 商品アイテム数の多さではなく、「お客様」「メーカー」「マーケット」など全ての「情報」(量・質・スピード)と「ネットワーク」を持っている事が自社の強みであり、現場やお客様を知っている卸売業だからこそできる「ものづくり」「販売」「教育」「調査」「分析」「コンサルティング」という、一気通貫のサービスの提供を描きました。

自社ブランド「ハイジェニックス フォームクリーニングシステム」

ハイジェニックス  近年、温浴施設が増加し、浴室清掃の問題点は数多くあげられています。同社では抜本的な浴室清掃の問題解決のため、これまでの「清掃資機材の販売経験」と「食品衛生管理の現場経験」を生かした新たな浴室システムを開発しました。それが4年半の月日を費やし完成した自社ブランド「ハイジェニックス フォームクリーニングシステム」です。

清掃の様子  商品開発の目的・コンセプトは「清潔で安心して利用できる快適な浴場の実現」。「泡」によるジェット噴射で清掃できる画期的なシステムで、清掃に携わる人たちの疲労軽減と、より高度な衛生管理を同時に実現するものです。具体的には、「ビルメンテナンス業・現場で清掃する方」にとっては作業効率が上がり、疲労感が軽減された中できれいにする事ができます。あるスーパー銭湯では2時間の清掃作業に13~14名の人員が必要でしたが、同社システムにより9名での清掃が可能になりました。「施設オーナー」にとっては清潔な浴場を提供することでリピーター増加につなげられます。また、臭いやヌメリに関するクレームを減少することができます。「利用者」にとっては常にきれいなお風呂を安心して利用することができます。玄地氏は、「癒しを求めて行くはずの温泉地で、レジオネラ菌等の事故に遭い、亡くなられるお年寄りの方がいると知った時、大変つらい思いをしました」と商品の背景について語ります。

 「衣・食・住」に関わる衛生管理のプロとして、「大切な命を守る」という理念を掲げ実践し続ける同社の挑戦は続きます。

経営理念 

一、 私達は、「くらしのきれい」を創造し
              かけがえのない生命を守ります。
一、 私達は、「自然が芽生える環境づくり」で
                   地域社会に貢献します。
一、 私達は、お互いを認め、共に学び
                  人間として成長し続けます。

会社概要

設 立:1985年5月
資本金:1,800万円
業 種:ビルメンテナンス関連業務、フードサニテーション関連業務、ヘルスケア関連業務、ハイジェニックスフォームクリーニングシステムの展開
従業員数:9名
URL:http://www.eco-toyo.co.jp/

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