シリーズインデックス:わが社の強みは??

【第1回】チャンスは「考働」するものに 沖縄コンピュータ販売(株) 代表取締役社長 小渡 玠氏(沖縄)(2011.04.20)

小渡社長 沖縄コンピュータ販売(株) 代表取締役社長 小渡 玠氏(沖縄)

 コンピュータの販売と保守業務を行う会社を、わずか6人のメンバーで31年前に設立し、世界的な不況といわれるここ数年もしっかり業績を伸ばしているのが沖縄コンピュータ販売(株)(小渡 玠(かい)社長、沖縄同友会会員)です。

社員6名でのスタート

 1980年に、コンピュータの製造・販売を行うイタリアの外資系の会社、日本オリベッティから、社員6名で独立して創業。オリベッティが沖縄から撤退することになったため、当初はシステムの販売先である金融機関、農協、会計事務所、経営コンサルタントなどへのアフターサービスや保守業務を中心とする会社としてのスタートでした。その後、会社を存続、発展させていくために、保守だけではなくオリジナルの商品の開発を目指し、営業力をつけてきました。

 平社員ばかりで独立したので、創業からしばらくの間はなかなか社内の統率がとれませんでしたが、5年目に小渡氏が3代目の社長として33歳で就任。その時に、「沖縄発本土行き、海外行き」のビジョンを立てて、自分たちのオリジナルの商品をつくっていくことを決意します。

企画から販売、保守までトータルで

社内の様子  現在は、ハードウェアもソフトウェアもデータを含めていろいろな保守メンテナンスを行っています。特に、自社で販売したものは、すべてサポートと保守を行います。システム的な面では、地理情報システム(GIS)の企画・開発、土木・建築専用システムの開発・運用、流通業や中小企業向けの顧客管理などのシステム開発が主ですが、ボウリング場のオートスコアのシステムの施行から保守メンテナンスなども手掛けています。ハードウェア、ソフトウェア、データウェアに関することを販売から保守までできるのが、自社の強みとなっています。

自治体へ導入「漁港台帳システム」

 地理情報システムの企画・開発に関しては、10数年前から沖縄県の漁港課からの依頼で、GISのツールを使って漁港の図面データを電子化して管理する漁港台帳のシステムを開発しました。この漁港台帳のシステムが話題となり、県だけでなく各市町村にも広がり、それが漁港の管理者の全国会議で紹介され、大分や宮崎、長崎など沖縄県外の自治体にも利用されるようになり、ビジョンで掲げた「沖縄発本土行き」が実現しました。

ITをトータルにサポート

 また、「ワンストップITサポート」として、トータルでIT機器に関するサポートをする保守契約も行っており、2006年の沖縄県の「中小企業経営革新支援法」の承認を受けました。今は量販店や流通でIT機器を買っている企業も多く、ハードもまちまちなのでパソコンやソフトウェアのトラブルの原因を見つけるのが大変です。購入した店舗やメーカーに問い合わせてもあちこちにたらい回しにされることもあり、このようなトラブルを解消するために、トータルでIT機器に関する面倒をみるというのがこの「ワンストップITサポート」です。このようなサービスは県内に意外となく、電話をすればワンストップで原因を追求して解決することができます。

 そのサービスを展開していく中で、保守契約の顧客管理の必要性が生まれたために、沖縄同友会企業の(有)IT通信との共同開発事業で「ミネルバスコープ2010」という統合型の顧客管理システムを開発しました。電話応対と同時にモニタに顧客情報を表示できるCTIという機能と営業分析や売上予測を連動できる、付加価値の高いシステムとなっています。これからは財務会計などの基幹業務のシステムだけでなく、こうした情報系のシステムをツールとして提供し、いかにお客さんを固定化していくかを大事にしています。

変化の見極めが重要

小渡氏は語る  今後の事業展開については、クラウドコンピューティング(従来は手元のコンピュータで管理・利用していたようなソフトウェアやデータなどを、インターネットなどのネットワークを通じ、サービスの形で必要に応じて利用する方式)がキーワードとなります。今後これがどう影響してくるのか、判断が重要です。
 今、IT機器もスマートフォンやipadなどが出てきて、インターネットに繋げば必要なソフトがすぐに使えるという状況に変化しています。その場合、業務ソフトに関しても、必要な機能のみを選択できるサービス、SaaS(Software as a Service)的な形でのソフトの提供なのか、ソフトを起動させるためのプラットフォーム的な部分を提供していくべきなのかの判断がカギとなります。クラウドコンピューティングとは、例えれば今まで水がほしい場合自分で井戸を掘り、あるいは電気なら発電機を買って自分で発電するという環境から、蛇口をひねれば水が使える、スイッチを入れれば電気が流れるという環境ができるということです。「そのときに会社のスタイルが、設備屋でいるのか、電器屋さんでいるのか、コンテンツを出せばいいのか、どれが自社に向いているのかが今後の検討課題になります」と小渡氏。

 「何がクラウドにあっていて、何がそうではないのかを見極め、世の中のニーズに合った人材をどう教育してビジネス展開していくのかという課題と、いろいろなことがどんどん変化してくる中で、すべての方向によくアンテナを張って経営者がこれからどう変わっていくかを見極めていくことこそ、中小企業が今後生き残っていく条件です」小渡氏はそう語ります。

会社概要

設 立:1980年1月
資本金:5,000万円
事業内容:IT関連の総合コンサルティング、保守サポート、GIS・ソフトウェアの企画・開発、WEBコンテンツの企画・製作、パッケージソフトウェア販売、コンピュータ関連機器の販売、専用技術者の派遣
従業員数:45名
所在地:沖縄県宜野湾市大山1-17-1
TEL:098-898-5335
FAX:098-870-2088
URL:http://www.okicom.co.jp/profile/

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