シリーズインデックス:わが社の強みは??

【第8回】消費者にしかできない商品づくり (株)ネイチャー生活倶楽部 代表取締役 垂見 和子氏(熊本)(2011.06.15)

垂見代表 (株)ネイチャー生活倶楽部 代表取締役 垂見 和子氏(熊本)

 (株)ネイチャー生活倶楽部(垂見和子代表、熊本同友会会員)は、15年前の1996年に会社を設立。独自の頭髪ケア商品、紫外線対策ケア商品、基礎化粧品などの開発・販売形態を展開し、口コミなどで広がった会員は現在全国18万人、その愛用者の定着率は業界最高水準と着実に顧客の支持を増やしています。

自らの髪の悩みがきっかけ

 かつて垂見氏は、自身だけでなく家族も抜け毛に悩んでいた時期がありました。どのシャンプーを使っても納得のいくことはなくストレスの日々が続いていました。そんなころ、偶然知り合ったシャンプー開発メーカーの人から「シャンプーは台所洗剤と同じような原料で作られており、シャンプーがきれたら洗剤を使っても問題はない、リンスは車のワックスと大差がない」という言葉に衝撃と怒りさえ覚えた垂見氏は、「自分たちのシャンプーは自分たちでつくるしかない」と思い立ちました。

妥協を許さない高付加価値の商品開発

商品  しかし、最初から順風満帆にいったわけではありません。「洗剤やワックスと根本的に違う商品をつくって欲しい」とそのメーカーに依頼しますが「それはできません」と断られます。そこで、主婦を中心に約500名の協力を得てリサーチを始めました。その結果、髪や地肌に悩みを持ちながらもどうしていいのかわからない人がたくさんいることがわかり、再度そのリサーチ情報を持ってメーカーに相談に行き、「原料代が高くなっても構わないから毎日安心して使えるシャンプーをつくって欲しい」と頼み込みました。メーカーにもその熱意が伝わり「そこまで言うならやってみましょう」ということになり、理想のシャンプーづくりがスタートしました。そして約200回の試作品アップと2年間を経て第1号商品のシャンプーが1995年に完成しました。このシャンプーづくりから、同社を設立します。その後も無添加の石鹸、トリートメント、台所用洗剤、紫外線ケア商品など15年間で16の商品を開発しました。

 そのプロセスは、まずお客様である会員が悩みや不安・疑問を多く抱いたもので、さらに生活に欠かせない必需品であればリサーチに入ります。続いて専門機関の協力を得てリサーチをした結果、(株)ネイチャー生活倶楽部の商品開発基準である
①悩みが解決できるモノ、
 または既存商品への疑問・不安が解決できるモノ

②無添加や気になる原料を使わず、こだわった原料でつくれるモノ
③肌にも環境にも、安全なモノ
④使用感をよくする添加物を使わず、
 こだわった原料だけで使用感が出せるモノ

の条件を満たせば商品設計が開始されます。そしてリサーチ情報から“悩みの実態と改善対策”“商品への不安や疑問”を徹底的に専門機関や処方開発メーカーと追及し、消費者ならではの基準で、効果・安全・使用感まで求めた商品設計を構築していき、こだわりの原料を用いた、独自の処方開発をスタートします。さらに試作品づくりを何度も繰り返し、会員にモニターを依頼、その評価が80点以上で商品完成となります。現在改良中の「頭髪シャンプー」も試作段階のモニターですが、約14,000名の回答があり、93%の合格回答が得られています。

 また、当然これだけ原料にこだわれば原価が跳ね上がって商品が高額となりますが、そうなれば会員である消費者は継続使用できません。そこで同社では、継続使用が可能となるよう容器に徹底して原価をかけず、広告宣伝も会報誌で回し、商品の送料の一部を会員が負担するなどで対応しています。

会員の声こそが最大の経営資源

モニター  商品づくりの過程で必ず行う「リサーチ」と「モニター」では、1商品の開発に際し数千件届く山のような葉書にびっしりと本音が書かれています。これが同社の最も重要な経営資源です。垂見氏はそれら全てに目を通しますが、その中には会員からの商品に対する満足や感謝の言葉だけでなく、厳しい意見も寄せられます。また、万が一購入後のクレームがあった場合は、総務担当者が会員の気持ちを受け止めそれ以上の対応ができるように心がけており、内容次第では垂見氏自らが全国どこにでも訪問してお詫びと理解をいただくように努めています。そしてその後の報告書も必ず作成します。

 この時のスピーディーな対応がとても大切で、その対応次第ではより会員との信頼関係が深まり強化されます。まさに“ひとつのトラブルが最大の改善点” と言えます。垂見代表は「全国の会員が市場の動向を一番知っているんです」と語ります。

「三方良し」の精神で

 “消費者にしかできない商品づくり” は並大抵の努力ではできません。同社と会員、メーカーとの三位一体の関係構築が必要です。メーカーには粘り強く交渉に交渉を重ね、1つの商品に数年間を費やします。あるメーカーの社長からは、「ネイチャーさんを相手に商品づくりに取り組んだおかげで、うちの技術力が上がりました」「研究員の勉強や教育になりました」と感謝の言葉が送られています。

 また、「ここまで意見をもらえる会社はないです」と垂見氏が語るように、会員の悩み疑問・不安などの本音の声に応えることが垂見氏の使命感となって背中を後押ししています。そして会員主導の運営を支え、一緒にプロデュースしていく社員の高い業務意欲も同社の強みとなっています。2年前には、どうしても必要な商品が市場では見つからないなら自らの手で創り上げるしかないと女性活動家たちのネットワークであるNPO「ないなら創ろう!応援ネット」を立ち上げた垂見氏。その活躍は今後も続きます。

会社概要

設 立:1996年8月
資本金:1000万円
事業内容:頭髪ケア商品、紫外線対策ケア商品、基礎化粧品、石鹸・台所用洗剤などの開発・販売
従業員数:17名
所在地:熊本市神水2‐7‐10神水中島ビル3F 
TEL:096-386-0030
FAX:096-386-0041
URL:http://www.nature-life-club.co.jp

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