シリーズインデックス:わが社の強みは??

【第21回】幼児教育から大学進学まで「自立した人財育成」の支援 (株)あぐり進学 社長 青木 孝守氏(滋賀)(2011.09.21)

青木社長 (株)あぐり進学 社長 青木 孝守氏(滋賀)

 (株)あぐり進学(青木 孝守社長・滋賀同友会会員)は、1985年に創業し、現在では滋賀県内に7つの教室を運営、約450名の児童・生徒が学んでいます。幼児教育から大学進学までを「自ら考え、自ら学び、自ら行動する、自立した社会に貢献できる人財の育成」を教育理念として成長を続けています。

経営指針を創る会に参加

授業風景  「塾を始めて20余年、会歴は10年以上と在籍期間は長いけれど、学習塾という業務の特殊性を理由に幽霊会員を続けていました」と語ります。偶然が重なって職員が2人同時に退職し、一人が配置転換希望と、5年前の2月に高校生部門の経験者がいなくなる事態に。多少でも運営方法がわかる青木社長(塾長)が高校生部門を担当するしかなくなりました。高校生部門はフランチャイズで映像授業が中心です。少し時間がとれるようになった時点で、滋賀同友会の例会や「経営指針を創る会」に参加するようになりました。それまでは経営理念と呼ぶようなものは存在していましたが、社員と「共有」するというレベルではなく、経営理念の存在すら知らない社員もいたといいます。 
ましてや理念を中心に据え、経営方針・経営計画やアクションプランを作成する会社とはほど遠かったことから、青木氏は2006年に開催された「24期経営指針を創る会」を受講しました。

社員参加型の指針書づくりができるように

 24期の経営指針書を創る会で指針書を作成し、社内に発表しました。しかし、次年度にどうやって改訂したらよいのかもわからず、社長の思いを語った1年間だけで終わってしまいそうになりました。
しかし1997年の第7回の経営指針成文化セミナー(現在は「創る会」として半年の長期にわたって行われているが、当時は1泊2日)に参加した際に、指針書の発表だけで終わったことが社内に混乱を招いた苦い経験がありました。
「なんとしても今回は指針書づくりを継続させなければいけない」と焦りはあるものの具体策が見えないまま、改訂せずに半年が過ぎました。転機となったのは同友会の他の会員の経営指針書を見せてもらったことです。「今にも土砂ぶりの雨が降りそうな空だったのが、雲が飛ぶようにパーッと太陽の日が差したよう」で、早速、持ち帰って社員に公表し、少しずつ指針書作成に社員が参画するようになってきました。

社長が強み、社員が弱み →社長が弱み、社員が強み

西大津教室  青木社長は創業者で、「先生」と祭り上げられてきました。数年前までは「わが社は社長が強み、社員が弱み、俺が社員を引っ張って会社を存続・運営していく、自分で創った塾だから自分の代で終わってもよいと考えていた」といいます。今では「本当にひどいことを考えていた」と回顧します。
「社員に能力がないのではなく、社長である私が邪魔をしての各個人の能力を発揮する場を奪っていただけ、と同友会の学びで気づきかれました」。
指針書も塾長の担当部分が遅れることがあっても、社員たちの自教室のアクションプランや経営計画は自分たちで集まって一生懸命に取り組んでいます。「今から思えば、社長が強み、社員が弱みなんてとんでもない。社長が弱み、社員が強みだったんだと思います。本当に恥ずかしい限り」といいます。
経営指針書という羅針盤ができたことによって個々の社員の能力をもっと引き出せるように社長がもっと勉強していかなければいけないと学びの場を広げています。

SWOT分析と重要成功要因からの出店

 2010年7月から8月にかけて、社内でSWOT分析を社員とともに行い、9月に1泊2日で合宿を実施。3年先の会社の姿をイメージしながら、小学生・中学生部門と高校生部門の二部門で行ったグループ討論の内容をまとめて「重要成功要因」として、指針書の中に盛り込みました。その計画に基づいて本年春に湖北の「長浜」に7店舗目を出店しました。
滋賀県内は出生率が高く、今後若年人口の増加が見込まれていることから、県外業者の進出が相次いでいます。あぐり進学では、社員教育に力を入れ、経験と勘に頼るだけの教室運営から、業務など社員自身の成長ステップを設定しました。またスタッフも若くIT能力が高いことなどが強みであると社内では分析しています。
長浜は本社から高速で1時間とかなり距離のある出店ですが、昨年行った会議での成功要因の一つ、「IT環境の整備」により、離れている教室でも情報の共有化が図れ、無料の「スカイプ」で朝礼を行うなど、計画的に動くことができたことが成果につながりました。
20年以上、経営計画を実行するという風土がなかった会社で、計画通りにいかない部分もありますが、「社員さんの自覚的な運営参加で時間はかかっても必ず成果が出る」と青木氏。「毎年指針書を改訂する中で、会社の改革が行われ、社員さんの参画意識が高まって、自然に業績も上がり、期待できるような社風が少しずつできてきた」と語ります。

会社概要

創 業:1985年
資本金:1000万円
年 商:1億9500万円
事業内容:大津市 3教室 守山市 1教室 長浜市 1教室
従業員数:13名、 パート・アルバイト:大学生を中心に 20名 
所在地:滋賀県大津市馬場2丁目6-15
TEL:077-523-5595
URLhttp://www.agri-net.co.jp/

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