シリーズインデックス:共に育つ

【第39回】「モノ」の提供から「コト」の提供へ~役に立つ集団をめざして~ 日本情報クリエイト(株) 代表取締役 米津 健一氏(宮崎)(2013.01.30)

米津社長 日本情報クリエイト(株) 代表取締役 米津 健一氏(宮崎)

社屋  日本情報クリエイト(株)の米津健一氏(宮崎同友会会員)が会社を立ち上げたのは、1994年31歳のとき。「社員と2人だけのスタートだったけれど、絶対に国内に発信する企業になるという思いで、社名に『日本』とつけた」と、宮崎同友会に入会した2000年に当時を語りました。立ち上げから6年立ち、社員数は20名になっていました。そして今では、全国に1本部と8営業所、本社と10拠点をかまえ、社員数は150名以上になっています。

技術プラス人間力のある会社をつくりたい

社員  「IT業界だからといってデジタルな人間集団にはなりたくない」。そういう思いが米津氏にはありました。同社がITを使ったソフトやサービスを提供し、そのことで相手が望む目的が達成できること、そして最終的には、関わる全ての人たちが幸せになることをめざす。技術プラス人間力を高めていく会社にすることは、とても重要なことでした。
 
 そのため、顔を合わせてのミーティングやお互いに声を掛け合うということを大事にしてきました。昨年、新しい社屋に移転したときも、6階建てのビルの3階部分までに吹き抜けの内階段をつくり、フロアーが違ってもお互いの動きが伝わってくるように改築をしました。開発部の机は必要に応じて配置を換えられるようになっています。

採用と教育

「新卒採用を始めたのは、社員が30名以上になり、組織を意識し始めたころだった。社内に新しい風を吹き込み、日々進歩するIT業界の最新技術を学んできた若者を採用したいという思いからでした」と、米津氏。はじめは、リクナビなどを使っての採用活動でしたが、現在は学校とのパイプもでき、学校への求人票で対応できるようになりました。技術系の社員は新卒が中心ですが、営業系の社員は、新卒では募集してもなかなか人が集まらないことから、中途採用が多くなっています。中途、新卒にかかわらず、入社して1週間は、管理部による社内で構築したカリキュラムに沿った研修が行われます。初日の2時間と最終の1時間は、社長が担当して「日本情報クリエイトがどのようにして社会の役に立とうとしているか」を語ります。

 教育、研修計画は、上期と下期に決定します。各部門からつけたい力に応じた研修や教育訓練の計画を出してもらい、経営陣からみて今会社に必要な教育訓練と照らし合わせ、最終の計画を立てていく仕組みになっています。

個人目標と人事評価制度

 人事評価制度に取り組み始めて3年目。この2年間は、コンサルタントを交えて、人事評価の基準をつくることと評価者の訓練を中心に行い、3年目の今年は社内で運用をしています。社長室の壁には、管理部から回ってきた評価スケジュールが貼ってあり、半期に1度、約2カ月をかけて評価と次期間の目標設定を行っています。目標がはっきりしていなければ評価ができないので、各人の目標設定に時間をかけています。上司が一人ひとりと面談をして目標を明確にする、例えば「良い技術者になります」という目標ではなく、面談の中で「良い技術者」を具体的にしていくようにしています。

ベクトルをあわせることを徹底する

 このような取り組みができるのは、会社の方向性をはっきり示しているからこそ。同社の会議やミーティングでは、経営理念とどう結びつくか、今めざしている「『モノ』の提供から『コト』の提供へ」の方向とあっているかが、行動を決定する基準となっています。米津氏は、この4~5年の間、面談の場で、懇親の場で、ちょっとした会話の中でと、社員と話す機会があるたびに語ってきました。定着してきた実感とともに、「任せられる」「自主性が発揮できる」という関係ができてきました。

 「同友会で学んだ『経営指針』は、会社経営の絶対条件。なぜなら、それがない中では、社員はどうしたらいいかわからない。会社のめざすところと自分の人生設計と一致させようがないし、自分で考える、自分たちで知恵を出しあう会社になっていかないから」と米津氏は語ります。同社がめざす方向と、自分自身が人生で達成したいことがマッチする。この会社で立てた目標の実現が、自分の人生設計の達成と一致する。そういう仕事人生を送って欲しいと米津氏は願っています。

キックオフミーティングの開催

キックオフミーティング  同社では、7月に本社のある都城市で全社員が集まり、「キックオフミーティング」を開催します。期のはじめに会社全体の方向性や、組織目標を会社メンバー全員に理解してもらい、自分の目標や役割とつないでいくためです。「全拠点の社員を集めて、2泊3日での開催となると、400万円ほどかかるが、会社の目標やその目標に向けて各部署が取り組むことなどを会社全体で共有するためには必要な経費と考えている」と米津氏。昨年のキックオフミーティングでは、各営業所がお客様のインタビューを映像で持ち寄り、会場で流しました。普段お客様と直接接することの少ない開発部やサポート部、管理部の社員にお客様の様子を伝えたいと考えてのことでした。お客様からの飾らない感謝の言葉に涙を流す社員もいて、「私たちの仕事の先には、感謝をしてくれる人がいる。役に立っていることが実感できた」とますます「コト」の提供に確信をした映像でした。

 「キックオフミーティングで経営方針を打ち出すこと、社員が目標設定できる環境をつくることが社長の仕事。ここができたら、社長の仕事の8割は終わったも同然」と米津氏は言い切ります。社員とともに考えて取り組むさまざまな仕組みが働くのも、土台となる経営指針があるから。めざしている方向を社員と共有できていることを、だれよりも米津氏自身が実感しているのです。

経営理念

私たちは、付加価値の高いIT商品・ITサービスを提供することで、豊かなデジタル社会を作ります。
私たちは、顧客シーズを研究し、真の価値の創造に挑戦します。
私たちは、活力のある職場をつくり、社業の発展と共に、各人の人間的成長と関わる全ての人の幸福を実現します。

会社概要

設 立:1994年
資本金:4,500万円
従業員数:153名
事業内容:ソフトウェア開発・販売・サポート 、不動産関連ソフトウェア 、建築関連ソフトウェア、システムコンサルティングサービス、インターネット上での情報提供サービス、インターネットWebシステム企画・開発
営業所及び本部:東京本部・札幌営業所・盛岡営業所・仙台営業所・名古屋営業所・大阪営業所・広島営業所・四国営業所・福岡営業所
本社所在地:宮崎県都城市上町13街区18号
TEL:0986-25-2212
FAX:0986-25-2213
URL:http://www.n-create.co.jp

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