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【第42回】「太陽のチーム」を作りたい アークホーム(株) 代表取締役 田島 慶一郎氏(大分)(2013.02.20)

田島社長 アークホーム(株) 代表取締役 田島 慶一郎氏(大分)

 アークホーム(株)(田島慶一郎代表取締役、大分同友会会員)は、(株)LIXIL住宅研究所 アイフルホームカンパニーが運営する住宅フランチャイズに加盟し、大分東店を経営しています。

社会人のスタートは経営者

社屋  田島氏は日本の大学を卒業して、アメリカの大学に留学していました。「どこかの企業に就職して経験を積み、いずれは父が経営する会社に就職しようと考えていました」と当時を振り返ります。ところが、社長であった父親から、「新規事業として、アイフルホームというフランチャイズに加盟したいと思っている。でも、本部から『顧客は20~30代が中心なので、息子さんがいるのなら、社長ではなく息子さんに中心となって関わって欲しい』と言われた」と国際電話が入りました。その後もやりとりを続け、他社で経験を積まずに、1995年も入社することになりました。

 アイフルホームでは事業部としてスタートしたのですが、社会人経験のない田島氏が事実上の経営者として采配をふるうことになりました。そして、当時、代表理事を務めていた父親のすすめで、1995年に大分同友会に入会しました。

あなたは良い管理者であっても、リーダーではない!

 バブル経済崩壊後はグループ全体の経営状態も芳しくなく、課せられた目標を仕方なく「会社を潰せない」という思いで経営していました。それでも目標の8~9割がやっとという実績でした。社員に対して、感情論で叱り飛ばすようなこともありました。父には「器の小さい経営者だと思われるぞ」と注意をされた事もあります。またある研修会社の人からは「あなたは良い管理者ですが、リーダーではない」と厳しく指摘されることもありました。

「二代目だから…」経営しているのか!?

 田島氏は、「もし『経営指針成文化セミナー』に参加していなかったら、今はなかったと思います」と言います。「何のために経営をしていますか」と問われ、一番初めに頭に浮かんだのは、「二代目だから」「宿命だから」ということでした。しかし、経営指針成文化セミナーの「経営理念編」で、2日間「何のために経営をしていますか」ということだけを考え、「社員やお客さんに喜んでもらうことを、やりがいに感じている」など、多くの気づきを得ました。そして、「社員の皆が、物心両面で満足できるチームをつくろう!会社の発展と個人の幸福が実現できる経営をしよう!」と心に決めました。当時はプレイングマネージャーでしたが、「自分が変わり、社員が変わらなければ、会社は変わらない」と考えました。「売る」ということは、店長など幹部社員に任せていき、「経営者が目の前の作業にいつも追われている」という環境から変えていきました。

 セミナーを受講した先輩にならって、「会社の良いところ、悪いところ」についての社内アンケートをしました。「どんな悪いところを書かれるのだろう?」と心配していましたが、建設的な意見もあって安心しました。また、月1回の面談も始めました。以前は社員を疑いの眼差しで見ているところもありましたが、改めるようにしました。社員も「何を聞かれるのだろう?」と初めはビクビクして、理由をつけて面談を逃れようとしていましたが、今では安心して話し合いができるようになりました。

 大分市のパワーアップ事業を活用して始めた5S活動では、しっかり実践できるようにと社員がチェックシートも作りました。アドバイザーからは「製造現場ではなく、一般の事務所がここまでしっかり取り組むところを初めて見ました」と言われました。

 さらに、それまでの営工会議に加えて、リーダー会議を隔週で開くことにしました。大きな問題や目先の問題ではなく、将来を見据えて課題を探り、改善について話し合いをしています。経理の公開も始め、月1回の全体会議の中で、田島氏自身がエクセルでまとめた損益計算書を社内全員に配り、現状数字の説明をしています。

社長はどういう計画を持っているのですか?

社内の様子  リーダー会議の中でのこと、田島氏がある取り組みに対して提案したところ、幹部から「その計画を遂行していくには、工務社員の『K君』の成長が必要だ、と社長はいつも言っていますが、現状わが社の社員教育は『実務を通じて自分で覚えていく』というやり方です。OJTだけではK君が先輩レベルになるのに、まだ数年かかりますよ。それまで待つのですか?」と指摘がありました。経営計画書作成するときに、人材育成に対しては何も触れていませんでした。同友会の副代表理事兼経営労働委員長として、三位一体運動(経営指針・共同求人・社員教育)の推進役を担っていた田島氏は、「まさに、このことだ。経営計画と社員教育をリンクさせて考え、それを社員に伝えて一緒に切磋琢磨しなければ!と強く思いました。2013年4月の経営計画書には、5カ年計画を入れて皆に伝えることを約束しています5年後のことを語ろうと思うと、社員教育や人材の採用も考えなければなりません。三位一体経営の大切さに気づきました」と言います。

太陽のチームを作りたい

 以前は「これだけは今、言っておかないと」というときにだけ、社員から意見や提案がありましたが、個人面談を始めて田島氏が聞く姿勢を示すようになると、幹部からの意見や提案が増えました。社長に話しやすい環境整備ができてきています。

 「イソップ童話の「北風と太陽」のように、感情的に厳しい態度で接するやり方だけでは、社員は自発的に動いてくれませんが、しっかりと社員と向き合うことで自ら行動してくれるようになったと感じています。社員が自主的にいきいきと働き、100%の力を発揮できれば、強いチームを作ることができる。そんなチームが『太陽のチーム』だと思います。『太陽のチーム』と言える組織を作りたいと常に考えています。お陰様で今期も目標の116%の実績で推移しています。これも私に意見や提案をしてくれる幹部がいるおかげだと思っています」と田島氏は語ります。

会社概要

設 立:2010年
資本金:500万円
売 上:7億3,000万円
業務内容:アイフルホームの販売・施工・アフター管理業務
従業員数:11名
所在地:大分県大分市下郡北二丁目1番31号
TEL:097-567-0092
URL:http://www.arc-home.co.jp/index.html

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