シリーズインデックス:チャレンジ環境経営

【第1回】木質バイオマスに着目 (株)北海道健誠社 代表取締役 瀧野 喜市氏・専務 瀧野 雅一氏(北海道)(2015.04.01)

社長と専務 (株)北海道健誠社 代表取締役 瀧野 喜市氏・専務 瀧野 雅一氏(北海道)

未利用材活用で地域内循環を実現

 北海道健誠社(瀧野喜市社長、北海道同友会会員)は、リネンを中心としたクリーニング業を市内、近郊で展開しています。クリーニング業は道内に約3,000社あり、ボイラー燃料や有機溶剤、包材など石油を大量に使用する業種とされてきました。その中で、木質バイオマスでエネルギーを自らまかなう同社の取り組みが、全国から注目されています。

木質バイオマスボイラー

木質バイオマスボイラー  為替や石油の相場で大きく変動する原油価格。そのコストをお客様へ転嫁することに疑問を抱いた瀧野氏が行き着いたのは、木質バイオマスボイラーでした。打ち捨てられているものを有効活用するだけではなく、地球温暖化対策としても有望なボイラーです。

 問題は高額な導入コストでしたが、2006年に独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のフィールドテスト事業に採択されたことにより、翌年には稼働させることができたのです。

 当初、主要燃料として考えていたのは建築廃材ですが、安定的に入手できるかどうかが問題でした。そこで着目したのが「林地残材」です。立木を丸太にする際に出る枝葉など、通常は山に放置される木質資源のことです。専用の木材チッパーやチップ乾燥機は補助金を活用して整備。現在では工場の熱源エネルギー全てをまかなっています。2009年からは、蒸気を活用する発電機を導入して年間160キロワット発電するなど、クリーンエネルギーへのシフトが進んでいます。

雇用創出にも貢献

 この間の取り組みの成果としては、北海道のCO2削減目標の0.4%を1社で達成できたこと、そしてコストが半減したことです。また、ボイラーマンを採用するなど新たに雇用が創出されたこと。ちなみに同社では障害者雇用も積極的に取り組んでいます(障害者雇用率38%)。地域の廃材や製材時に出る未利用材などの燃料を調達することによって、お金が地域内で循環し、地域経済の底上げにも寄与しています。

燃料の安定供給へ

 木質バイオマスボイラー導入希望企業が増加する中で、課題となる燃料の安定供給を目的に、バイオマス燃料製造部門としてケンセイシャフォレスター(株)を設立。ボイラーの運用と燃料生産、安定供給の一貫体制が整備されました。

 今年はケンセイシャソーラー(株)という会社を設立しました。敷地面積45,000平方メートル、設置面積13,000平方メートルに、ソーラーパネル数を1,836枚設置。最大発電量が477キロワット/hで、2013年9月より売電しています。

 瀧野雅一専務は「われわれの原点はクリーニング業です。ユーザーはホテルや、病院など電力を大量使用する業種が多く、そこへご提案していくことも大切な仕事です」と話しています。

会社概要

設 立:1993年
資本金:50,000,000円
従業員数:202名(パート含む)
事業内容:クリーニング業
所在地:北海道上川郡東神楽町北2条西3丁目
TEL:0166-68-5121
URL:http://www.kenseisya.co.jp/index.html

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