シリーズインデックス:チャレンジ環境経営

【第20回】木の新たな生命(いのち)を創造し資源循環型企業へ (有)オケ商事 取締役会長 桶 茂行氏(富山)(2015.09.30)

桶会長 (有)オケ商事 取締役会長 桶 茂行氏(富山)

社屋1  山と海に囲まれる自然豊かな富山県氷見市に(有)オケ商事(桶茂行会長、富山同友会会員)があります。同社は一般貨物自動車運送事業(木材副製品の運送)、木材副製品の販売(おが粉・木材チップ販売)、産業廃棄物中間処理業、収集運搬業、有機肥料販売業など、「木(材)」との関わりが非常に強い会社です。

 創業は1971年で桶氏が20歳のとき。トラック1台で製材所から出る木材チップを製紙工場へ運ぶことが始まりでした。以来、誠実な仕事ぶりが評価されて仕事が増え、徐々に人もトラックも増えていき、1985年に法人化しました。

 その後も売上は年々増加していきましたが、併せて外部環境も大きく変化していました。海外から輸入される木材が丸太よりも加工済みの状態で入り始め、木材チップ発生量が減少しだしたのです。同業他社の撤退により仕事量は確保できていましたが、将来への危機感を感じていました。

運送から環境へ

 富山同友会入会は1996年、何か手を打たなければと漠然と考えていたときでした。たまたま参加した例会で報告を聞き、翌年秋に始まった「第1期経営指針を創る会」に飛び込みました。自社を見つめ環境分析し、自分がやりたいことは何か?自社が進むべき方向はどこか?を考え続けた結果、「環境」というキーワードにたどり着きました。運送にはこだわりを持ちつつも、さらに視野を拡げて「木(材)に新たな生命(いのち)を吹き込み価値の創造する」ことを理念に掲げました。

廃棄物を商品に変える!そうしたら木が喜んでくれる

おがくず  理念が明確になると、今まで「自社の仕事ではない」と捉えていたものが輝き出しました。それが木皮、おが屑、チップ、プレーナーくず、木端材のいわゆる「木の五つの副産物」と言われるものです。製材所から出た副産物を引き取り(買い取り)、ほしがっている牧場や農場などに積極的に輸送・販売するようになりました。

 さらに2007年には産業廃棄物の中間処理工場を新設しました。副産物販売をさらに一歩進め、工場・建設現場・店舗などから出る産業廃棄物(木屑や端材)を自社で収集、処理工場にて加工し販売する仕組みです。工場・建設現場できちんと分別されている場合は材料費を払って収集し、そうでない場合は処理代をもらって引き取る形を取りました。設備投資も相当額になるため当初は社内でも反対の声が挙がりましたが、「廃棄物を商品に変える。そうしたら木が喜んでくれる。それが自分たちの仕事だ」と語り続け、最後には全員が賛成してくれました。

 稼働してすぐに丸太の輸入に高い関税がかかることで材料が集まらない事態に陥り、さらにリーマンショックで仕事量が激減しましたが、昔からの信頼関係から仕事を回してくれる所や、県内プレカット工場との契約もあって大きなヤマを乗り超えることが出来ました。

環境保全で社会に貢献する商品~モミガライトに着目

モミガライト  いま同社が力を入れている商品が「モミガライト」です。

 もみ殻を機械ですりつぶし熱と圧力をかけることでできる棒状の燃料で、煙が少なく長時間燃焼することから非常用備蓄燃料や室内暖房、バーベキュー等に使用できる可能性があります。そもそもこれもお客様のお困り事があり見つけた商品でした。(経営方針に困った時のオケ頼みに応える、と明記されている)

 牧場や農場からの一定需要があるおが粉は重要商品ですが、その原材料であるおが屑やチップが減って困っていた時におが粉にもみ殻を混ぜる「ハイブリッドおが粉」を思いつきました。さっそくJA(農業協同組合)に入手先をたずねたところ、JAも処理に困っていたことが判り、現在は年間700トン(トラック120~130台分に相当)のもみ殻を引き受けることになりました。販売やハイブリッドおが粉製造だけでは消費しきれず、それ以外にも何か用途がないか探していた所に行き着いたのが、広島県で製造機械を作っているこの「モミガライト」でした。

 これまで企業間取引がほとんどの同社にとって、モミガライトは一般客への販売という未知の分野になります。現在は売り先探しのために、積極的にマスコミに登場し、知り合いに試供品を配布してモニターになってもらって販路を探っている段階です。2015年11月には同友会の新産業創造部会で、バーベキューをしながら意見を聞くことも予定しています。
 「誇れる成果はまだまだ少ないけれど、理念である環境保全で社会に貢献するため、何かできることはないかを常に考え、どろくさく実践していきたい。それには同友会の仲間の力が必要なんだ」と語る桶氏。最後には現在の同友会の役職、「新しい仕事づくり協議会」座長の顔になっていました。

経営理念

1.私たちは、「木」の新たな生命(いのち)を創造し自然に優しい「資源循環型企業」をめざします。
2.私たちは、環境保全事業を通して豊かな地域社会づくりに貢献します。
3.私たちは、無限の可能性を信じて幸せの追求を楽しむ会社づくりをします。

会社概要

設 立:1985年
資本金:1,000万円
事業内容:一般貨物自動車運送事業(木材副製品の運送)、木材副製品の販売(おが粉・木材チップ販売)、産業廃棄物中間処理業、産業廃棄物収集運搬業、有機肥料販売業
従業員数:10名(うちパート3名)
所在地:【本社営業所】 富山県氷見市園352  TEL:0766-91-0134 
【神代営業所】富山県氷見市神代2847
【高岡営業所(木のリサイクル工場)】富山県高岡市能町874 TEL:0766-82-0134
URL:http://okesyouji-inc.com/index.html

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