シリーズインデックス:チャレンジ環境経営

【第38回】環境経営で社会に貢献する企業に (株)すこやか工房 代表取締役 光本智惠子氏(福岡)(2016.03.23)

光本智惠子社長 (株)すこやか工房 代表取締役 光本智惠子氏(福岡)

社屋  (株)すこやか工房(光本智惠子社長、福岡同友会)は、「ゲンキウコン」「オリーブハートシリーズ(オリーブオイル)」などの健康食品の企画とその通信販売を行う会社です。新卒採用で入社した社員を中心とした32名のスタッフは企画室、コンタクト、経営企画室の3部門に分かれていますが、全員が博多区冷泉町にある自社ビルに勤務しています。近くには「お櫛田さん」として地元の人に親しまれる櫛田神社や山笠発祥の地として知られる承天寺もあり、昔ながらの博多の町の雰囲気漂う町並みです。

理念の実践からエコ活動へ

 創業以来「次の世代の子どもたちへ、美しい環境を残していきたい」という想いからエコ活動に取り組んできた同社は、2013年に「平成25年度福岡県エコ事業所表彰」において「地球にやさしい活動部門」優秀賞を受賞し、翌2014年には同部門で最優秀賞を受賞しました。その活動のベースには、社長の想いにもとづいた経営理念があります。

■経営理念
私たちは、志事を通して健康で幸せな社会づくりに貢献します

 そして、理念の実践に向けた行動のためにこの経営理念をわかりやすく3つに分解したものが以下の3カ条です。

≪理念の実践≫
1. 提供する商品やサービスで関わるすべての人の「健康で幸せな生活」づくりに貢献します
2. 人として周りに良いエネルギーを与えるため、また誇りを持って働くために共に学び成長します
3. 企業としてそこに働く「人」として地域社会や人類社会に貢献します

 この三つ目が、同社のエコ活動への取り組みへとつながっています。「私たちがどう地球を大事にするのか、私たちがどう生きていくことが人類社会への貢献になるのかを考え、自分にできることから取り組むこと。そのひとつの方法として行っていることが『エコ活動』だ」と光本氏は言います。

一人ひとりが「自分にできること」を

 すこやか工房には現在16種のエコ活動がありますが、同社の特徴がよく表れているのが「チャレンジ25」を活用した取り組みです。「チャレンジ25」とは、現在環境省から提唱されている「Fun to Share」活動の前身として2009年に定められた、温室効果ガス25%削減という目標に向けた行動です。その実行のためのキャンペーンの一環として、CO2排出量の少ない生活スタイルの提案がありました。「炊飯ジャーの保温はしない」「部屋を片付けてから掃除機をかける」「ガスコンロの火は鍋底からはみ出さない大きさに」など、ひとつひとつの提案はとても身近で簡単なものばかりです。

 すこやか工房では、社員一人ひとりがその提案の中から自分にできることを無理のない範囲で選び、実行しています。その実行状況はきちんと報告・記録され、その結果に応じて年に一度の社内表彰も実施しています。社員それぞれが各家庭に持ち帰って実行することで、子どもたちのエコ意識を育むことにもつながっています。

 その他の取り組みは「裏紙の利用」「古紙のリサイクル」「電灯の消灯管理」といったオフィス内のものから、「マイ箸」「ストップレジ袋運動」など生活スタイルに関わるものまでさまざまです。その他ちょっとした心がけ、例えば「パソコンのモニタは明るすぎないように設定を調整し、帰る時には電源を切る」「エレベータはなるべく使わない」「ごみを捨てる時にはなるべく小さくたたむ」などといったことも、会社全体で「当たり前のこと」として行われています。

グリーンカーテン  また、同社の環境活動への思いは、2010年に建てられた社屋にも表れています。社員でアイデアを出し合って建てられた同社ビルは太陽光を取り入れた間取りで、陽射しを遮って室温の上昇を防ぐグリーンカーテンや雨水タンクなども設置されています。グリーンカーテンのために植えているフウセンカズラは毎年種を収穫し、社員が各家庭に持ち帰ったり希望のお客様へ配布したりすることで、活動の輪を広げています。こうした取り組みをお客様に知ってもらうことは自社のブランディングにもなり、ファンづくりにもつながっています。

「続けていくこと」がよい社風をつくる

 今でこそ、社長の指示や細かいルールがなくても全スタッフが自然にエコ活動を意識して動けるようになりましたが、その取り組みを始めるときには、やはり社長のリーダーシップが必要でした。

 「よい社風をつくっていくために、中小企業の社長は、1.同じことを言い続ける、2.実行できるようなルールと仕組みを整える、3.やれたらしっかりほめるというところまでを含めて仕組みづくりをすることが大事」と光本氏は言います。現在では人事・総務・広報などを担当している経営企画室がこの取り組みの中心になっていますが、国や県で行われている表彰事業にも積極的に応募していくことで、モチベーションをもって楽しく取り組めるような工夫もされています。

 同社が大切にしているのは、なによりも「続けていくこと」。小さなことでも、自分にできることを毎日こつこつ続けていくことで、それがその人の習慣になり、生き方や考え方にもつながっていきます。「よい習慣を身につける」ことができる企業であること、「当たり前のことを当たり前にできる」ような人が育つ企業であることは、働く社員たちの誇りにもなっています。

会社概要

設 立:1999年
資本金:1,000万円
事業内容:健康食品・オリーブオイルなどの企画および通信販売
従業員数:32名
所在地:福岡県福岡市博多区冷泉町9-26
TEL:092-303-3939
URL:http://www.sukoyaka.co.jp

このページの先頭にもどる

携帯用QRコード
携帯対応について

更新情報RSS