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【第2回】新卒採用と共育で新しい未来を創る (株)トヨコン 代表取締役 明石 耕作氏(愛知)(2018.05.30)

明石耕作社長 (株)トヨコン 代表取締役 明石 耕作氏(愛知)

会社外観  (株)トヨコン(明石耕作社長、愛知同友会会員)は、1963年にミノルタカメラ(株)(現コニカミノルタ)の要請により、明石社長の父が豊川梱包工業(株)として創業し、ミノルタカメラ専属の梱包屋としてスタートしました。その後、高度経済成長で物流が発展し、梱包だけでなく、倉庫保管、包装資材販売、運送業なども営むようになり、現在に至ります。

同友会との出合いと突然の社長就任

 明石氏は、2003年7月に愛知同友会に入会し、その4カ月後に社長に就任しました。本来は2005年に就任予定だったところ、急きょ前倒しとなり、何をしたらいいのかわからず、周りから勧められるままに、とりあえず経営理念を作成して2004年の1月に社内発表しました。しかし、社員の平均年齢45歳に対して、38歳の明石氏は、「恥ずかしさもあり、自信を持って説明することができなかった」と言います。それ以降、時期尚早だったと理念を封印してしまいました。

未来を見据えて新卒採用をスタート

 2004年8月に同友会のインターンシップ受け入れを頼まれ、これまで大学生を採用したことがなく不安でしたが、受け入れることにしました。同友会のインターンシップでは、経営者が学生に経営理念を語らねばなりません。しまい込んだ理念を引っ張り出してきて学生に説明すると、「素敵な理念ですね」と目を輝かせて話を聞いてくれたのです。社員に発表した時は、緊張と恥ずかしさで理念に込めた思いや情熱を堂々と伝えることができず、社員も理解できなかったのではないかと気づきます。そして、インターンシップを通して、大学生の採用で会社が変わるかもしれないと感じるようになりました。

 当時はメインの客先からの仕事が毎年10%ずつ縮小している状態だったため、中期ビジョンで、5年以内に一社依存比率を80%から50%まで引き下げようと営業部門を設立。新規顧客を獲得するために未来を創る新卒採用に着手することを決め、同友会の共同求人活動に参加しました。

過去5年間は離職率0%

社内の様子  2006年から新卒採用を始め、2018年4月現在では、37名が在籍しています。その中で2014年4月〜2018年4月入社の過去5年間で離職率0%と定着率も上がってきています。そのため、退職者が出たらそこに人員を当てはめる穴埋め採用から、戦略的に人事異動を行える会社になってきました。

 2006年当時は、経営指針はつくるだけ、入社後の研修制度は特になく、社員教育を行う風土がありませんでした。近年、社員の定着率が向上した背景として、経営指針に基づいて、社長が経営理念と会社の将来像を語る理念採用を推進し、入社してからも十分な研修期間を設け、新入社員を育てる体制が整ってきたことが要因ではないかと考えています。

経営者の「仕事」と「責任」

 明石氏は、経営者の仕事として、緊急性は低いが重要性の高い、「指針」「採用」「共育」を推進していくことが重要だと言います。

 2006年から新卒採用に取り組み、新規顧客獲得、一社依存からの脱却で、売上の減少というスパイラルを止めることができました。

 これからも人口減少による人材不足、人工知能の発達、自動運転など、これまでの仕事がどこまで続くかわからない中、常に危機感を持ち続けなければなりません。そして、どんな時代であっても重要なのは人であり、社員の人生を預かる覚悟を持ち、経営者の責任を果たしていきたいと明石氏は言います。

社員さんの声

小松さん 氏名:小松 和樹さん(入社5年目 26歳)
仕事内容:包装資材の販売、客先製品の梱包、出荷工程の省人化、省力化(ロボット導入)の提案業務

Q1.入社を決めたきっかけは?
 大学の学内合同企業説明会で出合ったのがきっかけです。就職活動で初めて受けた会社は、成果主義の会社で、売上さえ上げてくれば何でもよいというような会社でした。しかし、トヨコンは社員の皆さんが温かく、面接時も私の人間性に興味を持って質問してくれ、この会社だったら自分を大切にしてもらえると感じたからです。

Q2.社内の雰囲気はどうですか?
 2017年秋に社長が言われている「戦略的人事異動」で名古屋営業所から異動したばかりですが、この安城営業所も冗談を言い合えたりするぐらい社員同士の仲がよかったり、上司の指示・命令で部下を動かすという関係ではなく、相談し合いながら仕事を進めていける関係なので、とても居心地のよい雰囲気です。

Q3.働きがいを感じていますか?
 お客様の会社へこまめに顔を出し、現場のニーズを聞いていく中で、お客様から頼ってもらえる存在になれた時にとてもやりがいを感じます。

Q4.これからの意気込みをお聞かせください
 営業所が変わると、土地柄、企業の規模、商習慣、文化、売り方、扱う商品なども変わります。最近では、お客様の製品の梱包、出荷現場にロボット導入の提案をする新しい取り組みも始まり、トヨコンでは、さまざまな経験をすることができ、自身の成長につながっていると感じます。
 これからも新しいことを学び、吸収して、よりお客様の役に立てるように頑張っていきたいと思います。

経営理念

価値の共創
〜お客様を「支え」、「つなぎ」、「守り」新たな価値を創る〜
 お客様との共創:お客様と共に新しい価値を創ります
 社員との共創:働くことを通じて、人生の価値を高めます
 社会との共創:社会にとって価値ある会社を創ります

会社概要

設 立:1964年
業務内容:物流サービス業(物流システム構築、入出庫管理、梱包業務、包装設計、システム開発)と包装資材販売業、省人化機器販売業
従業員数:150名(正社員120名、契約社員30名)
所在地:愛知県豊川市豊が丘町127
TEL:0533-84-3191
FAX:0533-84-6577
URL:http://www.toyocongroup.co.jp
グループ企業:トヨコンロジスティクス(株)、ナゴヤ芯材工業(株)、アジアハイテックス(株)

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