【特別版】ライフラインの守り手として (有)睦水工業 専務取締役 館 繁幸氏(青森)

館繁幸専務

(有)睦水工業 専務取締役 館 繁幸氏(青森)

故郷に戻る

社内の様子

 睦水工業(館繁幸専務、青森同友会会員)は、管工事、一般住宅設備業を中心にリフォームなども行っています。現在父親が代表取締役ですが、館氏が中心に経営をしています。

 館氏は、高校卒業後関東の会社に就職しましたが長続きせず、いろいろな会社を転々としていました。そうしていると父親が一度目の脳梗塞を患い、退院と同時にむつ市に戻り、2008年に同社に入社しました。しかし関東で就いていた仕事は今の仕事と全く関係なかった ので、ゼロからのスタートでした。

 入社当時の状況は、地場工務店さんの仕事や自社のお客様の修理やリフォームをメインに比較的安定した仕事量でした。しかし、取引先の倒産と取引先の高齢化、大手ハウスメーカーの進出でどんどん仕事が減っていきました。

 少しずつ現場を覚えた入社6年目の2014年に、父親との対立から経営に本格的に参加するようになりました。現場をこなしながら、妻とともに経理も行い経費の削減や仕入れ先の見直し、協力業者の入れ替えなど、当時考えられることは全部やりましたが、やはり売上は一向に安定しませんでした。そこで、「経営とは?」と考えるようになりました。

青森同友会との出会い

社屋

 ある日、(有)カワシタ電業の川下社長(現・青森同友会下北支部長)に青森同友会を紹介され、当時は営業先が増え仕事につながると思い入会しました。三沢市で行われた例会に参加し、グループ討論をしているときに「経営指針を創る会」の話になり、軽い気持ちで受講することを決め、昨年経営指針を創る会15期生として卒業し、やっと自分の中で経営の答えを出すことが出来ました。館氏は「受講してから、父、社員に本当に感謝できるようになり、それと同時にやっと経営が始まったのだと感じました」と言います。

 現在一番力を入れていることは、社員との目的の共有です。「ただ作業を行うのか、お客様の安全と安心を守るために行うのか」指針書を活用し一歩ずつ社員と共に進んでいます。

ライフラインの守り手として

 今後の事業計画として、下請けや公共工事に頼らなくてもいいように元請を中心にするような方針を掲げ、会社の方向性を社員に明確に伝えることで、少しずつですが社員も同じ方向を向いてくれるようになってきました。

 「これからも私たちはライフラインの守り手として『命の水』を暮らしへつなぐために技術と知識を使い、お客様の『快適でより豊かな生活』を願い、地域の未来に貢献していきます」と館氏は語ります。

青森同友会機関紙「DOYUあおもり」3月号より転載

会社概要

設 立:1986年
資本金:800万円
事業内容:給水・給湯・衛生設備工事、排水・下水道・浄化槽設備工事、冷房・暖房・融雪工事、消防設備設計施工、各種住宅設備機器販売
従業員数:7名
所在地:青森県むつ市柳町4-8-1
TEL:0175-22-4619
FAX:0175-22-4669