シリーズインデックス:人が育つ中小輝業

【第41回】「農業」を子どもたちが希望する職業に (有)広野牧場 代表取締役 広野 豊氏(香川)(2019.04.17)

広野豊社長 (有)広野牧場 代表取締役 広野 豊氏(香川)

農場の様子  (有)広野牧場(広野豊社長、香川同友会会員)は、高松市の東隣にある三木町で、乳用経産牛300頭、仔牛約60頭、年間生乳出荷量3,000トン、堆肥販売の酪農部門、黒毛和種雌20頭を飼育する和牛繁殖部門、酪農教育ファーム認証牧場としての体験受け入れ、農産物収穫体験を行う交流部門、森のジェラテリアMUCCA 2店舗(ジェラートの製造販売)、森のピッツェリアVACCA・森のチーズ工房VACCA(ピザの・チーズ製造販売)を行う飲食部門などで運営されている農業法人です。1979年に父親が新規就農者として酪農経営を開始。2006年には広野氏が脱サラして同社に入社しました。

家業から企業へ

 入社当初は、勢いと根性だけで現場をこなし、社員のことを考える余裕はありませんでした。入社の翌年、香川同友会に入会し、そこで多くの経営者から農業においても経営指針の必要性や、社員教育の重要性などに気づかされ、経営指針を創る会を受講し、共同求人にも参加するようになりました。現在では、社員教育・経営労働委員会の各副委員長として社員共育塾や幹部社員共育塾などにも積極的に社員と共に参加をしています。

農業や田舎への思い

農場の様子2  香川同友会の就活メディア「かがわのソコジカラ」のインタビューで、広野氏は「農業を仕事にするという選択肢が、まだ一般的ではないですよね。でも農業や酪農は、やり方次第で利益も出せるし、未経験でも十分働ける業種なんです。私は若い人たちにこれからの農業を変えていってほしい。だからこそ、若い人たちにとって農業が職業の選択肢になるよう、農業のイメージをもっとよくしなければと思っています。そして、田舎に人を呼ぶ仕組みをつくり、田舎で雇用を生み出すことが私の目標です」と言っています。また、その他に、「子どもたちが農業に触れる機会をつくろう」「新しく農業を始める人たちの応援をやろう」といったこともつねづね社内で話しています。その取り組みが、インターンシップ制や、評価制度、そして「アミューズメントファームプロジェクト」です。

 インターンシップでは、高校生や大学生を中心とした職場体験を行っています。その体験の中で、社員の考え方に共感してもらい、どんな思いや夢をもって働いているかを知ってもらうことで、農業の魅力が少しずつ伝わるようなりました。

 また、他県の会員さんからヒントを得た評価シートを利用してコミュニケーションを取りながら、報奨金制度、権限移譲の推進で、社員自らが考え判断できる自立型社員づくりにつなげています。

農業のイメージを変える「アミューズメントファームプロジェクト」

ピッツェリア  農業全般のイメージを良くするための、「アミューズメントファームプロジェクト」として、酪農を飲食店まで六次産業化したり、「酪農教育認証牧場」として積極的に農業体験学習を受け入れたりしています。広野牧場の、元社員が代表を務める「いちご観光農園森のいちご」、森のジェラテリアMUCCA、森のピッツェリアVACCAには年間7万人以上の方が足を運んでいます。今後、10万人をめざし、農業をコンテンツにした町づくりのモデルケースにしていきます。

社員さんの声

社員さん 氏名:熊野 綾乃さん(入社6年目)

Q1.入社の動機は?
 熊野さんは、6年前に子供が小さかったこともあり、経理事務のパートで入社しました。その後、飲食部門にもかかわるようになり、昨年正社員となりました。

Q2.仕事への関わり
 飲食部門にかかわったころは、森のジェラテリアMUCCA(ジェラートの製造販売)おいては、立派な施設においしいアイスがあるのに、知名度が低いことに、もったいないと感じ、積極的にイベントに参加したりPRに努めました。また、森のピッツェリアVACCA(ピザの製造販売)では、焼く練習をする中で、生地の原料にもいろいろと挑戦し、最終的には、広野氏のお父さんがパンを焼いていた時に使っていた、ホシノ天然酵母を使った国産小麦に決めたことなど、いろいろな経験の中で売上が伸びていったことに、喜びを感じました。

Q3.これから
 広野牧場の若いスタッフは、恥ずかしがり屋が多くコミュニケーションが取りにくいところもあるので、年長者が積極的に声をかけています。将来は、現在の仕事の後継者ができ、自分は、部門に関係なく全社員のフォローをしていけるような社員になりたいと思っています。

経営理念

共に育ち、幸せと農業の新しい価値を創造する。

会社概要

創 業:1979年
設 立:2001年
資本金:6,120万円
売上:4億6,000万円(2018年)
事業内容:酪農部門、和牛繁殖部門、交流部門、飲食部門
従業員数:正社員21名、パート5名
所在地:香川県木田郡三木町大字鹿庭215番地
URL:http://www.hirono-farm.com

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