【第2回】山梨県内初!同業者連携で安全な車社会を 一般社団法人ASV山梨整備協会(山梨)

社団メンバー

社団メンバー<左から> 窪川善人氏、岩間和浩氏、齊藤哲治氏、川崎太氏、長沼明氏

工場見学の様子

 7月28日、一般社団法人ASV山梨整備協会の整備工場が稼働を始めました。全メーカー、全車種に対応する工場です。工場見学会には地元のカーディーラーや保険会社、自働車整備関連事業者や報道関係者ら約80名が訪れました。

業界を揺るがす「特定整備制度」の波

 改正道路運送車両法の施行に伴い2020年4月から特定整備制度がスタートしました。これは、衝突被害軽減ブレーキ、道路標識認識システム、レーンキープアシストシステムに代表される自動車の先進技術の進歩に伴い、整備事業者に対応を求めるものです。
特定整備には、相応の敷地面積、最新の整備機器、広範な知識が必要です。資本力のない中小事業者には負担が大きく、一つのメーカーに対応するのもやっとで、業界を揺るがす問題になっていました。

気づいたら同友会の会員だった

 この制度に対応すべく車業界の組合メンバーは一年ほど前から「連携して特定整備に対応できる工場を開設しよう」と検討を開始。結果的に「経営理念があり、強みが明確な事業者」5社が合意に達し、実現に向けて動き出しました。経営手腕の高い人、業界内での人脈と信頼のある人、海外メーカー車に強い人、国家一級整備士、最新設備と技術を保持している人などそれぞれが一流の事業者です。

 メンバーの一人は「気づいたら4人が同友会の会員で、その他1人も同友会にゲストで参加している人だった」と驚きを隠しません。日頃から経営理念の重要性を認識し実践を進める経営者です。

新市場の獲得 「連携」がキーワード

たくさんの取材がありました

 工場の設置により、広くカーディーラーや街の鈑金塗装・整備事業者からの受注が見込まれます。これは今まで県外に外注することもあった事業者にとっても、車を利用する市民にとってもコストや納期の面で大いにメリットがあります。何より県民の車生活の安心安全を保障することにつながります。

 「特定整備にしっかりと対応できないと、高速道路で急ブレーキが突如発動するなど、走行中に予期せぬ大事故につながりかねない。人の命に直結する仕事。事業者の責務を痛感する」と同社団の代表理事に就任した齊藤哲治氏(山梨同友会甲府支部長)は語ります。工場見学会の冒頭挨拶でも「私たちは、先進安全自動車を適切に整備することで、事故の無いくるま社会の発展に貢献します」という経営理念を力強く発表しました。

 コロナ禍で新設工場の稼働予定が4月から7月にずれ込みましたが、それぞれのメンバーはITを駆使した情報発信や感染症対策の店舗づくりなど時代に対応する取り組みを止めません。新たな市場の獲得、情報の発信、自社の維持発展には、同業種異業種問わずの連携こそがキーワードではないでしょうか。

事業概要

設 立:2020年5月
役員数:4名
事業概要:先進安全自動車の整備
住所:山梨県甲府市西高橋町215-2
電話:055-269-7375
URL:https://asv-yamanashi.com/

社団役員

代表理事:齊藤哲治氏(大進自動車工業(有)代表取締役、山梨同友会会員)
https://www.daisin-motors.com/

理事:岩間和浩氏((有)KaZu代表者、山梨同友会会員)
https://tcs-kazu.com/”>https://tcs-kazu.com/”>https://tcs-kazu.com/

理事:川崎太氏((株)カインズ代表取締役、山梨同友会会員)
https://kinz.co.jp/

理事:窪川善人氏(窪川自動車整備工場後継者、山梨同友会会員)
http://www.blhomepage.com/kubokawazikou/pc/

技術部長:長沼明氏(SPEC(株)代表取締役)