シリーズインデックス:激動をよき友に

【第18回】事業再生計画書作成から始まった社長業 (株)米子セントラル不動産管理 代表取締役 泉 浩文氏(鳥取)(2020.12.16)

泉浩文社長 (株)米子セントラル不動産管理 代表取締役 泉 浩文氏(鳥取)

 社屋 (株)米子セントラル不動産管理(泉浩文代表取締役、鳥取同友会会員)は、鳥取県米子市にあったシティーホテルを運営していた会社を4年前に引き継いでスタートしました。事業運営の引き継ぎに伴い、地元金融機関出身の泉氏が社長に就任。新規創業ではなく、宿泊業界の競争先鋭化と業種間の競争力低下、経済環境、顧客志向など変化する中で経営環境が厳しくなった前運営会社を事業継承しました。

 事業を引き継ぐにあたり、事業再生計画を策定。支援を受けている関係機関と情報共有を密にしながら、事業再生進行中です。

 その事業再生計画を策定の際、泉氏は以下の内容をベースにしました。

(1)ホテルブランドの変更。(2)宿泊業務、バンケット業務、ブライダル業務、レストラン業務をすべて停止し、各業務を実績のある事業者へ業務委託する。(3)固定費を最大限削減する。

 そして、経営者として日ごろより心がけていること(コロナ禍前)は、以下の5つです。(1)金融機関、株主、当社役職員の間で常時会社情報を共有する。(2)会社にとってネガティブな情報はいち早く情報発信し共有する。(3)進行中の計画に対しての進捗管理は経営者が責任を持って管理する。(4)ステークホルダーに対し、計画と実績が大きく乖離した場合の説明責任は経営者が持つ。また乖離要因の改善策を検討し説明する。(5)損益上の期間利益も重要であるが、キャッシュフロー(特にフリーキャッシュフロー)を重視した経営を行う。すなわち、B/S(バランスシート)を重視した経営を実践する。

観光・宿泊・飲食業界を大打撃、新型コロナウイルスの影響

ホテルロビー  ところが、コロナ禍と言う出口の見えない災害(災難)で全世界、日本国内が危機的状況に陥り、特に観光・宿泊・飲食は大打撃となりました。同社も業務委託で宿泊事業をメインに会社経営を行っており、非常に厳しい経営環境です。しかし、泉氏はコロナ禍で経営者として以下のことを心がけていると話します。

1.バランス感覚を念頭に、経営を実践する。
「当社が所有するホテルはビジネスホテルです。ここ数年インバウンド需要に踊らされていたのではないかとの反省があります。当社ホテルの最大のお客様は、国内のお客様(特にビジネスマン)です。基本的な立ち位置を忘れてはなりません」
2.ニューノーマル【新しい常識・状況】について考える。
「ニューノーマルでは社会とビジネスモデルが大きく変わり、業績を伸ばす企業が出る一方で倒産する企業も出ると思います。社会全体が変化する中で、当社が変化できなければ会社や従業員を守ることができません」

平面駐車場  新型コロナウイルス感染症の影響が大きくなってきた当初は、ホテルの駐車場に宿泊する車がとても少なくなっていました。最近は市内中心地より少し離れた立地で大きな平面駐車場で、建設土木等工事の大型車両も多数止められるため、工事関係者が連泊されています。

今後の事業展開(アフターコロナ、ウィズコロナ時代)

 同社に限らず、経営環境が厳しい企業は多数あります。この危機をいかに乗り切るか。 泉氏は、(1)現在進行形の経営計画の見直し。(2)ビジネスユースのお客様へのサービスアップをめざし、ホテル内にビジネスコーナを設置。(3)客室の昼時間帯のビジネスマン向けディユースプランの新設。(4)企業向けに会議室を利用したリモートオフィスの提供。(5)スタートアップ企業へのオフィス提供などの施策を検討中です。「コロナ禍に負けない多角的な事業運営をめざし、雇用を守り地域経済の発展に少しでも寄与できればと考えています」と語ります。

会社概要

設 立:2016年
資本金:4,750万円
社員数:3名
事業内容:ホテルオーナー、不動産賃貸業、そのほか付随する業務全般
所在地:鳥取県米子市西福原1−1−55 スマイルホテル米子1F
TEL:0859-21-3451
URL:https://smile-hotels.com/hotels/show/yonago

このページの先頭にもどる

携帯用QRコード
携帯対応について

更新情報RSS