シリーズインデックス:激動をよき友に2

【第14回】環境変化を乗り越えて『企業存続』し続ける Earthink(株) 代表取締役 野哲史氏(兵庫)(2021.11.10)

Earthink(株)野哲史代表取締役 Earthink(株) 代表取締役 野哲史氏(兵庫)

 \;2021年入社式  兵庫県三田市にある食品・雑貨の企画製造や卸・貿易、通信販売を行うEarthink(株)(野哲史代表取締役、兵庫同友会会員)。東南アジアや北米を中心に、食品等の輸出輸入業務を手掛ける一方、国内ECを8サイト、越境ECを3サイト運営しています。

コロナ禍の影響、プラスとマイナス

学生に教えたい働きがいのする企業対象特別賞受賞  国内のECサイトではステイホームで需要が大幅に上昇し、これまでにない活況となりました。売上増は喜ばしいことですが、仕入れの増加も意味します。月次の通常売上を上回る現金を確保していたにもかかわらず、資金ショートを起こしそうになったほどです。この対応として新型コロナ緊急融資制度を活用し、現在は月次売上3か月分以上の現金を確保して、変動に対応できるようにしています。
 越境ECは苦境に立たされました。これまで商品はEMS(国際郵便)で配送を行っていましたが、飛行機の欠航等により物流が停滞し、発送した商品がどこかで停滞し、商品を届けられない事態が発生しました。野氏は「お客様にはこうした事情は関係ない」と、自社負担で別の輸送手段を手配し再送、何とかお客様へと商品を届けました。
 一連の影響を通じて、野氏は改めて学んだポイントを二つ挙げています。一つは自社の置かれている環境が、世界的なサプライチェーンの中にあるということです。物流という日常的に当然のように運用されていることが、情勢の変化によって寸断され、自社もまた大きく影響を受けました。もう一点は自社事業の組み合わせとバランス感覚の重要性です。今回は国外のほうで大きなマイナスの影響を受けましたが、国内外の二市場にビジネスを持っていたことで、国内の需要増というプラスで越境ECのマイナスを補うことができました。

『企業存続』に向けて

 野氏は存続し続ける企業の要素として、「自社の成長」と「付加価値の倍増」、そして「働きやすい企業づくり」を意識しています。同社では、2028年「事業成長ビジョン」「事業発展ビジョン」「働き方ビジョン」を作成、IT・ICT・AIを活用し、情報共有・分析とスピード化で差別化を図り、「人と地球に優しい事業による世界ブランド化」をめざしています。
 付加価値の増大と働きやすい企業づくりは特に重要視しています。経営理念の成文化・共有、そしてビジョンを掲げることももちろん重要ですが、同社の特徴として「仕事の仕分け」があります。全ての業務を精査し、煩雑な・できればやりたくない業務をピックアップし、経営者が勇気をもって「やらない」意志決定に踏みきることで、残業の削減にも成功し、時短正社員の雇用にもつながっています。
 こうした「やらない」業務を補うのが、多様なICTツールを活用した生産性の向上です。同社では社長自らツールの情報を収集して実験を行い、使えそうなツールは社員を巻き込んで実装・展開しています。この過程を通じて、さまざまなデータを社員誰でも見られる状態にし、社内の情報共有にもつながっています。さらに今後は事業承継を視野に入れ、ツール自体の発掘・開拓に取り組むことのできる後継者育成を課題と考えています。社長のアイデアを実現できる人材とともに、今後のビジネスを作っていく「新たな情報からビジネスを作り出す人材」を育てたい、と野氏は語っています。

会社概要

創業・設立:2001年
事業内容:食品・雑貨の商品企画開発、卸・輸出入とインターネット通販(レトルト食品、麺、ラーメン、フリーズドライ食品、無添加食品)
従業員数:正社員10名
所在地:兵庫県三田市南が丘1−40−34 コタニビル2階
TEL:079-559-1369
URL:https://www.earthink.tv

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