【第23回】SDGsをキャッチアップ!デジタル化はよりよく生きるための手段 鵬図商事(株) 代表取締役 添野 正宏氏(東京)

添野正宏代表取締役

鵬図商事(株) 代表取締役 添野 正宏氏(東京)

創業以来の経営理念

 害虫(獣)防除資機材の専門商社である鵬図商事(株)(添野正宏代表取締役、東京同友会会員)は、創業以来の経営理念である「社員の幸福」と「社会貢献」を徹底的に具現化し、一生安心して働くことを目指しこのコロナ禍でも増収・増益を続けています。
 まずは「90歳でも健康で元気に働ける会社」に向けて多様な働き方を実践。70 歳、80歳の社員がいきいきと働けるよう、柔軟な勤怠管理を実施し、コロナ禍では「社用車の全面開放」「毎週火曜日のお楽しみ弁当」などさまざまな工夫を凝らしています。
 また、コロナ禍となってからは感染防止のため外部への営業を1年半停止しました。そして、その期間を利用してオンラインセミナーや商品紹介動画の作成に注力し、結果としてなかなか会えない地方の方への営業力強化につながり、過去最高の売り上げになりました。鵬図商事(株)が販売する噴霧器などは「買い替え」よりもなるべく「長持ち」できるようなメンテナンス体制としており、講習なども実施しています。

人にこだわるIT化

 鵬図商事(株)ではファンづくりのためのさまざまな活動を行っています。電話がコールした瞬間に顧客カルテが全パソコンに表示されて“たらい回し”を防ぐ「おもてなし電話」や、事務仕事にRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)を導入、クラウド化による省力化など、「人」でなければできない仕事に注力しています。さらに、AIでの業務分析によって社員の業務の癖や苦手を分析し、より長所を伸ばす人員配置も行い、「人」 のぬくもりや個性の発揮をアシストするIT化を進めています。
 添野氏は、年2回の経営方針発表会に向けて、理念の具体化のため「方針づくり」を徹底。また、社内では会議に一切参加せず、100%社員を信用し任せています。
 このようにSDGs的な取り組みと会社の発展が密接にリンクし、取り組みだけではなく、鵬図商事(株)には社員の笑顔や暖かい気配りがあり、同社の力強さを物語ります。
 今後は今までのIT化などの取り組みを基に、オフィスを電子空間に移す「メタバース化」も検討しています。それによって、移動困難な高齢者あるいは障害をもつ方でも「健康で安心して働ける」ようになる職場づくりを目指しています。

会社概要

設立年:1963年
資本金:6,100万円
事業内容:殺虫剤、噴霧器等、害虫管理資機材の輸入、卸
住所:東京都大田区上池台5丁目2番1号
電話番号:03-3748-8580
URL:http://hohto.co.jp/