【第32回】夢実現に向かって、島根から世界一のワインを-(有)ヴァンダンジュ 社長 石橋 広光氏(島根)

(有)ヴァンダンジュ 社長
石橋 広光氏(島根)

夢実現に向かって

 ワイン醸造家である(有)ヴァンダンジュ社長の石橋広光氏(島根同友会会員)は、かねてより、大量生産でワインがつくられる風潮に疑問を感じていました。国内外の産地を視察・研究する中で「日本における本物のワインとは何か? 」という課題に取り組む決意をしました。これが創業のきっかけとなりました。

 しかし、創業してからは思いと現実が合致しないあいまいな状態が2年間続きました。それでも一つひとつ実践を重ねる中で、思いが明確になり、「個性、多様性、地域性を目指すワインを造りたい」という思いにたどり着きました。

個性、多様性、地域性を目指すワイン造り

 ぶどう栽培は、収量の多さよりも味の多様性を大切にしなければ個性は引き出せません。そのため、木1本をコンパクトに栽培し、収量制限を徹底して濃厚なぶどう作りをしています。そして、多様な個性を生み出すため、少量単位での醸造を行います。

 地域性を生み出すためには、消費者と生産者が一体となる背景が必要と考えます。お客様には1口=2万円(3年分)の会費でパートナー会員となってもらい、会費を生産資金の一部に充て、生産者が消費者と交流を生み出す契機とします。この考え方に賛同した方々によって、支援する会も発足しました。

 現在、300口まで集まっていますが、今年12月末までに500口になるよう活動を続けていくとのこと。「相互の参画意識で生み出す新しい交流『ワイン・コミュニティ』を形成することに向かって行くことが、世界に通ずるワイン造りであると信じている」と石橋氏は語ります。

同友会入会のきっかけ

 昨年、島根同友会の拡大例会にオブザーバー参加した際、ほかの参加者からのアドバイスが、求めているものと共通であることを感じ、同年11月に入会しました。ちょうど、理念を大事にしたいと思っていたところでもあり、さらに学ぶ気持ちが沸いてきたと言います。

 「今後はより明確な経営指針を作り実践したいと思います。そのためにも、思いをさらに深め、理念の実践に努めて行きたい」と決意を語る石橋氏でした。

会社概要

 設立:2003年
 社員数:3名
 資本金:1000万円
 年商:1000万円
 業種:ワインの製造・販売及びコンサルタント
 所在地:島根県松江市東生馬町38-237
 TEL/FAX:0852-36-5095
 URL:http://www.vendange.jp/