シリーズインデックス:人を生かす経営

【第40回】前向きな社員と共に人間力で勝負-松浦印刷(株) 社長 松浦 正欣氏(佐賀)(2006.12.27)

前向きな社員と共に人間力で勝負

  松浦印刷(株) 社長
松浦 正欣氏(佐賀)


 印刷は、昔は職人さんの技にかかっていました。しかし、機械化が進んだ今では機械さえあれば、どこでも同じような質の印刷ができます。そこで、松浦印刷(株)(松浦正欣社長、佐賀同友会会員)では、社員一人ひとりの「人間力」で違いを出しています。

社員と共に会社づくり

   松浦氏は「こんなに前向きな社員がいる会社はわが社くらい」と言います。ある時、明日納品という大きな仕事が急に入りました。印刷は機械ですが、問題はその後の梱包などの手作業です。松浦氏は無理だろうと思いながら工場の社員に相談すると、「やります。夜中までに印刷を仕上げますから、その後は皆でやりましょう」という答え。夜中12時に営業や総務などの社員も出社。それから、全社一丸となって仕上げました。遅い時間にもかかわらず、社内からは笑い声があふれていたとのこと。「わが社の自慢は、社員。彼らが支えてくれるから会社がある」との言葉にも納得のエピソードでした。

 同社では年に1回、全社員で1泊2日の合宿をします。この合宿では今期の分析、来期に向けての方針を全社で考えます。きっかけは、経営理念を社内にいかに浸透させるかと考えたことに始まります。最初は分析や方針ではなく、社長への不満が出てくることがあったといいます。しかし、3年もすると、社員が積極的にやりたいことを言うようになってきました。理念に基づき、一人ひとりが方針を考える。自ずと社員の自主性が養われたといいます。だから、松浦印刷の経営方針には社員の思いが反映されています。

社員の成長を応援

   松浦氏が作った「正見」という社内向けの冊子があります。これは、働くことの意味、考え方が「社会人となった君のために」「働きはじめた君のために」「部下・後輩を持った時の君のために」と3章に渡って書かれています。多くの人は働く意味を考える前に働き始めます。しかし、働くうちにふと疑問や不安が浮かんできます。そこで、考えるきっかけや、情報を与えて、後押しをしてあげたいという気持ちからこの「正見」は生まれました。

 また、社員のスキルを伸ばすのに一役買っているのが「創造の三〇(さんまる)」という取り組み。半年ごとの人事考課の時に社員一人ひとりとこれからの自分にとって必要なスキルを一緒に考え、それを伸ばすための方法を会社が応援します。そして、そのスキル向上のための勉強時間を勤務時間に組み込んでいます。

 時代の流れに対応し、同社は印刷からコンテンツ産業へと移行を図っています。前向きな社員と共に新しい時代へと確実に歩む力強さを感じました。

●会社概要

創業:1962年
資本金:1000万円
年商:5億2000万円
社員数:31名
事業内容:カラー印刷、一般商業印刷、マルチメディア製作
所在地:佐賀県鹿島市大字納富分2907-1
TEL:0954-63-2200
FAX:0954-63-2201

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