シリーズインデックス:人を生かす経営

【第41回】農業と地域の活性化をめざして-(有)シュシュ 社長 山口 成美氏(長崎)(2007.1.10)

農業と地域の活性化をめざして

  (有)シュシュ 社長
山口 成美氏(長崎)


 農業生産法人(有)シュシュ(山口成美社長、長崎同友会会員)のある長崎県大村市福重地区は、桃・ぶどう・梨などの観光農園発祥の地です。農業と地域を活性化させ、多くの方に来ていただきたいという山口氏の強い思いから、観光農業施設「おおむら夢ファーム シュシュ」が誕生しました。まず、新鮮な地元産の野菜・果物・精肉を販売する農産物直売所「新鮮組」をオープン。その後、地元で採れる豊富な種類の果物や野菜をふんだんに使ったアイスクリーム店、続いて「手作りパン工房」「ぶどう畑のれすとらん」「洋菓子工房」と次々に拡大させました。

 ほかにもイチゴなどの収穫体験施設、手作りウインナーやシュークリーム作りなどの「体験教室」も展開し、今では年間42万人が訪れる大村市の観光拠点となりました。

「農損」から「NO損」へ

   農村というと何か暗いイメージがあるとよく言われます。シュシュ設立前、農協で畜産指導員をしていた山口氏は、努力しても努力しても経営不振に陥って農業を辞めていく多くの農家を見てきました。

 そのうち、「農村は『農損』」というイメージを持ち、「生産に追われるも利益が出ない状況に疑問を持った」と言います。そこで、何とかこれを「NO損」にしたいという思いから、付加価値を高められるものは何かを考え、農業に情熱を傾けた8名で事業をスタートさせました。

次々に生み出されるアイデア

   大変人気のある「体験教室」では、地元で採れた材料を使って、ハンバーガーやシュークリームなどを作ります。このアイデアを出したのは、新入社員でした。入社試験の「農産物を利用した新商品のアイデア」というテーマの作文の中で出されたものでした。

 決まりきった入社試験はしないという山口氏のこだわりで、ほかにも「箸を使った大豆つかみ競争」「フラワーアレンジメント」など他社とは一風変わった試験を行っています。こういう小さなアイデアから、大きな夢が膨らむ事業を展開していきたいという山口氏の思いが社員に伝わり、多くの意見やアイデアが出されます。おもしろいものはすぐに取り入れる柔軟さとその環境づくりが、企業発展につながっていると言えます。

地域になくてはならない同友会に

 山口氏は、「今のままでは農業の未来はない。現状を変えていくためにもさまざまなアイデアを出し、加工し、もっともっと若手が入ってこれる事業にしていくことが今後の課題だ」とし、ほかの会員の方々とも積極的な意見交換を頻繁に行っています。

 「真の意味で、同友会が地域になくてはならない団体になり、その重要な役割を果たさなければならない。また、異業種だからこそ役に立つ情報は多い。それをいかに生かすかではないか。今後も、『社員が喜び、お客様が喜んで下さること』を理念とした仕組みづくりをしていきたい」と目を輝かせる山口氏です。

●会社概要

創業:1998年
資本金:1500万円
年商:5億円
社員数:52名(内パートアルバイト39名)
事業内容:農産物直売所、レストラン、アイス、パン、洋菓子製造直売
所在地:長崎県大村市弥勒寺町486
TEL:0957-55-5288
FAX:0957-55-5323
URL:http://www.chouchou.co.jp/

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