シリーズインデックス:人を生かす経営II

【第4回】病床から送った社員へのメッセージ―(株)エーアイサイン 社長 石沢 暁夫氏(青森)(2008.02.27)

 石沢社長 病床から送った社員へのメッセージ
~会社は社員全員のもの~
(株)エーアイサイン 社長 石沢 暁夫氏 (青森)

 今年で21年目を迎えた(株)エーアイサイン(石沢暁夫社長、青森同友会会員)は、平均年齢32歳の若い集団です。石沢社長は工業高校のインテリア科を卒業後、地元の看板屋で3年半、東京で2年間勤めたあと帰郷、屋外広告美術業として1986年に24歳で創業しました。

技能集団の会社づくりをめざして

 石沢氏自身は、1990年に一級技能検定合格、1996年と2001年に全国技能グランプリ金賞など、全国の熟練技能者に仲間入りを果たしていただけに、社員にも高いレベルに挑戦してもらい、眠っている才能を開花させる環境を社内につくりたいと考えました。
 社員を技能五輪(満23歳以下の若手技能者が「技能日本一」を競う大会)などに積極的に挑戦させ、メダルも獲得できました。そんな社内環境のなか、お客も社員も年々増え、会社は順調に成長し、石沢氏にとっては、やりがいも増えていきました。

すべての社員の幸せづくりとは

 作業の風景  しかし、社員教育で悩むことは増えていました。2007年3月、「会社をもっと良くしたい」「社員を幸せにしたい」「そのためには、自分の器をもっと大きくしなければ」と考え、同友会の経営指針づくりに参加。その中で大きな気づきがあったのです。
 
 助言者から指摘を受けました。石沢氏が「社員のために」と考えていたことが「社長の自己満足、善意の押しつけだ」と。「自分のように高い意識と技術レベルで仕事をこなすことが、『エーアイサインでは当たり前』と努力を強要してきた無意識の言動があったことに気づいた」と石沢氏はい言います。
 「社員の気持ちをもっと受け入れなさい、認めなさい」というアドバイスを受け、社員の目線にたつことを心がけました。そうすると、社員に対する見え方が大きく変わってきたのです。「なぜできないのか」と今までは足りないところばかりに目がゆき、指摘していたのに、一人ひとりの社員の良いところ、頑張っている姿が見えてきて、感謝の気持ちが湧いてきたのでした。

人生のターニングポイントで

 経営指針づくりで「人間尊重の経営」の本質を学び、発表会を1カ月後に控えた2007年7月、石沢氏は作業現場で大けがをし、3カ月の入院を余儀なくされてしまいます。「なぜ私がこんな目に遭わなければならないのか」と受け入れられない自分がありました。一方、会社はその間、大きなトラブルもなく、スムーズに動いたのでした。
 その時、幹部はじめスタッフに支えられていることを実感し、「本当にありがたく、本当にうれしく思った。けがを受け入れ、社員の気持ちを受け入れ、そのように全てを受容することで、自分の器が少しずつ大きくなったと感じた」と石沢氏は言います。

社長通信で感謝を伝える

 社員と共に  石沢氏は退院当日に社員全員に宛ててメールを送りました。
 「いよいよ本日退院となりました!…この入院生活で一番感じたことは、自分が生きていくために、いろんな人に支えられていること…会社は私のものではなく、社員全員のものであるということです。…会社の素晴らしい皆さんに心から感謝です!」

会社概要

設 立:1988(昭和63)年
社員数:25人 
資本金:1000万円
年 商:2億6000万円(2007年度)  
事業内容:ネオン・かんばん・デザイン・モニュメント等屋外広告制作・加工
所在地:青森県青森市浪岡西花岡82-1
TEL:0172-62-5508
FAX:0172-62-5516
URLhttp://ai-sign.com/

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