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【第66回】破たん寸前の町を元気に プロジェクトおおわに事業協同組合 副理事長 相馬康穫氏(青森)(2010.01.27)

 相馬氏 プロジェクトおおわに事業協同組合 副理事長 相馬康穫氏(青森

 青森県大鰐町は、人口1万2000人、予算規模50億円ほどの町で、スキー場は日本スキー連盟発祥の地でもあります。しかし、すでに閉鎖されたリゾート施設による約百億円の負債のため、2009年9月、財政破たん寸前とされる「財政健全化団体」へ転落しました。

管理費ゼロで指定管理

 鰐come(わにかむ)  町の地域交流センター「鰐come(わにかむ)」(2004年設立)は、過去2年間でできた5500万円の赤字を、1年で黒字化するという任を負う上、管理費ゼロで指定管理者が募集されました。

 これに唯一応募し、6月から指定管理している「プロジェクトおおわに事業協同組合」副理事長の相馬康穫氏は、そうま屋米酒店代表(青森同友会会員)です。2007年、大鰐町を元気にしていこうと「OH!! 鰐 元気隊」を発足。小学生45名を含む約200名の会員で活動しています。
 
 鰐comeの指定管理の話が持ち上がった時、相馬氏は協同組合を9名で立ち上げ、理事長とは「人生を捧げるつもりで臨むべし!」と話し合いました。「鰐comeだけでなく、町全体が元気になるように」と、“おおわに”ブランドとして全国発信することで、コラボレーションした地元業者への利益還元も目指しています。

 売店を改装し、温泉醸造した味噌・醤油、高級食材「大鰐温泉もやし」の通年販売。シャモを品種改良した「シャモロック」も好評。山菜、産直野菜などは、道の駅の相場の半額で販売し、レストランでは地元食材を使った新メニューを次々提案しています。

仕事に“恋”して

 メインの温泉部では、「極上の癒しの空間」をめざし、エステ、整体、マッサージを導入。「おもてなし世界一のサービス業」を目指し、カリスマ店員の接客術に学ぶなど社員教育を実施しています。毎日の朝礼では、前日の日計表と前年対比の売り場ごとの伸び率を手元に置いて行い、売り場ごとの数値目標を確認。清掃担当には、相馬氏が「皆さんがこの施設のエース」と話し、ボイラー担当に至るまで、朝礼で情報を全員で共有するようにしています。
 
 相馬氏は「スタッフ42名全員が大鰐町町民。全社員が心からお客様に『ありがとうございます』の気持ちを込めて仕事をし、全社員が鰐comeに“恋”しながら働ける職場環境を構築したい」と、熱い思いを語っています。

会社概要

設 立:2006年
社員数:42名
所在地:青森県南津軽郡大鰐町大字大鰐字川辺11-11
TEL:0172-49-1126

「中小企業家しんぶん」1月15日号より

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