シリーズインデックス:付加価値を高める

【第6回】人と企業、人と地域をつなぐ  (有)アイネット 代表取締役社長 諫山正紀氏(宮崎)(2010.05.19)

諫山社長 (有)アイネット 代表取締役社長 諫山正紀氏(宮崎)

自社ブランドのサービスをつくりたい

 (有)アイネット(諫山正紀社長、宮崎同友会会員)は、インターネットを活用して、企業と人、人と地域をつなぐサービスを提供しています。一番の強みは、企業や消費者の困りごとや実現したいことを正確に把握し、解決できるように、技術と連携する営業力を持っていることです。

 設立当時は、インターネットを利用した企業でのシステム構築を中心に取り組んでいましたが、そこからホームページを利用したブライダルASP(アプリケーションサービスプロバイダー)サービス「天使のメール便」を開発(2005年特許出願中・宮崎県第1回経営革新認定)。これは、結婚が決まった人が登録をすることで友人や親戚などとメッセージや写真を共有することができるというもの。インターネットを使うことにより安価に、情報を身近な限られた人たちとホームページ上で共有できる点が好評で、県内外を問わず、48ホテル・式場に導入されました。

これからは携帯電話のメール

誕生日メール  ホームページ上での情報共有から、「これからは情報交換手段は携帯電話」と時代を読み、携帯電話での情報発信サービスに着手しました。指定した日に自動送信ができるサービスを開発(宮崎県第2回経営革新認定)し、「誕生日メール」のサービス提供を開始しました。これは、誕生日の登録をすると、誕生日の10日前に「おめでとうメール」とともに、提携会社のいろいろなサービスクーポンが届くというものです。携帯電話を使ったメールマガジンを送って集客したいと企業は考えていても、そのアドレス収集がうまくいかない、広告だけだとメールが開かれないまま削除されてしまうという困りごとを解決するものになりました。現在40企業が導入し、5200ユーザーが登録しています。

県外自治体からも大好評!!

 「もっと生活に密着した困りごとを伝えることでメールマガジンを開いてもらう工夫を」と開発したのが、「ごみの日お知らせメール」です。全国の取り組み状況を調べた所、県外で自治体単位の導入例が1例あるだけでした。アイネットでは、地域と企業と市民をつなぐサービスへの展開を図り、民間主体で対象を県域に広げています。現在県内26市町、鹿児島市、熊本市へとサービスの範囲を広げています。

 各自治体のごみ収集計画や分類に合わせ、「明日は燃やせないごみの日です」などと収集日前日に携帯電話やパソコンに無料で電子メールを送信します。特徴的なのは、このサービスが行政からの「お知らせ」という形ではなく、民間が主体となっている点です。

ゴミの日お知らせメール  日南市の導入例では、美化活動という視点での日南市、商店街の活性化のための地域イベント情報発信の視点で日南商工会議所、ゴミを出し忘れたくないという市民、この3つをつないだものとなっています。かかる費用は、地域に貢献したいと考えるスポンサー企業を見つけ、負担してもらっています。
 この取り組みは、宮崎県の企業を紹介するテレビ情報番組でも携帯電話を活用した新たな営業形態として紹介されました。地域づくりの新しいモデルとしても注目の事業です。

これまでのサービスをもとに新たな展開へ

 「企業は消費者が何を考えているのかという情報を欲しがっている。その受け皿になれれば」と考え、2010年3月からは、携帯電話のメール機能を活用した県内市場調査「マーケティングリサーチ事業」を始めました。
 これは、企業から調査依頼を受け、そのニーズに合わせたアンケートを作成、登録会員へメール送信して回答を集計するシステムです。アンケートに答えてくれた会員にはポイントを贈呈し、ポイントが貯まると商品券(プリペイドカード)がもらえる特典を付け、調査人数を「先着○名」と限定することで、短期間で多くの回答を集めることができます。「企業側は比較的安価な値段で短期間に調査結果が得られ、会員に特典として還元しても自社に利益が残る。これからはこの市場調査サービスが自社のメインになるだろう」と諫山氏は言います。

複数が喜ぶサービスをつくりたい

 「自社のサービスがお客様に指示されている理由は、お客様が喜ぶことを中心にやっているからだと思います。些細なことで喜ばれることはたくさんあります。今のような不況の時はすぐに儲かるものに走りがち。儲からないからやらないという声を聞きますが、すぐに儲けようとしてもダメ。消費者に支援されるだろうかという視点を持ちながら長い目で見ることが大切です。そして事業・サービス・商品というのは複数が喜ぶものでなければならないと思っています。消費者に複数の会社がかかわるのが理想。そのために消費者と企業、企業と企業をつなぐお手伝いができればと思います。サービスを提供する人、サービスにかかわっている人、サービスを受けている人。その人たちがみんなハッピーになることであれば長く続くと思います。ビジネスチャンスはいたるところに転がっています。それを考えるか考えないか、するかしないかで変わっていく。これがあったら便利だなと自分が思ったことを大切にしたい。」

 現在アイネットでは同友会会員企業とコラボしたサービスも新たに模索中とのこと。今後も地域に根ざしたサービスで「あったらいいな」を形にする、諫山氏のアイデアが尽きることはなさそうです。

会社概要

創 業:2002年
資本金:500万円
年 商:4500万円
業 種:ネットワークサービス事業
従業員数:3名
所在地:宮崎県宮崎市大塚台西2丁目1-3
URL:http://www.iiinet.jp

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