シリーズインデックス:わが社の経営理念

【第47回】ちょっと良い会社の試行錯誤 (株)いいじま 代表取締役 飯島功光氏(茨城)(2014.03.26)

飯島社長 (株)いいじま 代表取締役 飯島功光氏(茨城)

言われるままに引き継いだ2代目社長

社屋概観  (株)いいじま(飯島功光社長、茨城同友会会員)は、1965年に、菓子問屋として先代社長が創業。以来、飲料水や菓子、日用雑貨の卸問屋としての強みを生かした独自の事業展開で、地域に密着し、お客様のやすらぎのお手伝いをする会社としてサービスを提供し、事業を拡大してきました。

 現在の社長である飯島氏が父親から事業を承継した後も、卸部門・自動販売機部門・売店部門の事業を3本柱に、現在では7店舗の売店を運営、自販機の管理も拡充し、従業員数も44名と、日々成長を続けています。

 着実に売上を伸ばし、成長を遂げる同社ですが、飯島氏は2代目として後を継ぐ際、「何となく、言われるままに家に戻り、言われるままに後を継いだ」と言います。先代社長が病で倒れ、社長業を引き継いでからは、会社全体を切り盛りしていこうと日々の業務に徹する中で、とにかく理解できないことばかりでした。業績的にも波があり、「このままで良いのか、何のために経営をしているのか、でも何をやったら良いのかが分からない」と悶々とする日々。そんな中で茨城同友会と出合いました。

経営理念を作るために同友会へ

倉庫  「同友会を知るきっかけは、『人事塾』という人事制度をつくる外部研修に参加したとき、その参加者の多くが各県の同友会に入会していたことだった」と飯島氏は言います。このときに経営指針についても知り、青森同友会の会員さんからの勧めで、茨城同友会へ入会。入会の理由は正に「経営理念をつくる」ことでした。

 同友会への入会後、さっそくセミナーを受講し、理念の作成に取り掛かります。試行錯誤の末、出来上がったのが「ちょっと良い会社にしよう」という経営理念。当初、同期のセミナー受講者からは「『ちょっと』というフレーズはどうなのか」というダメ出しも入りました。しかし、その同期の中の1人が「『ちょっと』って『少し』という意味だけでなく、案外『たくさんの何かを持っていたりする』ときにも使う」と助け舟を出してくれたことで、理念を自分の中にも落とし込め、周りにも納得してもらうことができました。

理念浸透のために試行錯誤

業務の様子  その後、セミナーで学んだことを会社に持ち帰り、方針と戦略を社員とともにつくりました。今まではまったくと言っていいほど社長の仕事が出来ていなかった中で、理念をつくり、方針と戦略ができたことが自分ではとても満足できて、「これで理念が浸透する」と社内にも報告しました。しかし現実には、理念や方針、戦略がそんなに簡単に浸透するわけがなく、戦略が戦略通りに動くわけはありませんでした。

 コミュニケーション不足もあり、せっかく理念を掲げても社内では全然回っていきません。そこで飯島氏は「早朝会議」という仕組みを取り入れ、コミュニケーションの下地づくりを始めました。そんな中で東日本大震災が発生します。「パート社員が自主的に売店を切り盛りしてくれたり、売上の中から義援金を出すという提案があったりと、経営理念が関係していたのかは分かりませんが、皆が自主的に動いてくれたことが本当に良かった」と飯島氏は振り返ります。

 その後も社員全員で戦略を考え直したり、発表会を行ったりと、会社の仕組みとして少しずつ問題解決ができるようになりました。また、現在も続けられている早朝会議では、社内での良かったことを発表するようになり、社員それぞれが今まで見えていなかったことが見えてくるなど、たくさんの気付きがありました。

 そして、経営理念をつくったことで、飯島氏自身が、今までは何となく成り行きまかせで行っていたことがなくなり、考え方が変わりました。また、何かを決める際に、社内で話し合いを行うようになり、どういう会社であるべきか、やるべきことの落とし込みや「こうあるべき」ということをしっかりと考えられるようになりました。以前は組織の「縦」のラインでしか情報の共有ができていなかったところが、「横」のラインのつながりで考えられるようになってきました。「最終的に社員から、『上について行きたい』と思ってもらえることが目標だ」と飯島氏は言います。

 現在、同友会で経営指針委員長を務めている飯島社長。「自分は同友会に入って、理念をつくらせてもらった。これまでの委員長の想いを引き継いで、しっかりと恩返しをしていきたい」と語ります。

“ちょっと良い会社”の誇り

 同社の経営理念は「ちょっと良い会社にしよう」。「『ちょっと良い会社』でいいの?」という声に、飯島氏は「『ちょっと』で良いのです。少しずつ成長して、永く続く。社員と家族、お客様、取引先、地域にとって『なくてはならない存在』であり続けたいのです。そして実は『ちょっと』の積み重ねが『すごい』ことなのです」と語ります。

 社員と家族、お客様、取引先、地域、地球にとって、やすらぎを与えてくれる「なくてならない」存在として、(株)いいじまはこれからも「ちょっと」ずつ、けれど着実に歩みを進めていきます。

経営理念

<ちょっと良い会社にしよう!>
~社員と家族、お客様、取引先、地域、地球にとって、みんなでいっしょに~

良い会社とは?
 社員と家族にとって
 共に成長し、豊かな生活ができる会社
 お客様にとって
 欲しい物を欲しい時に欲しい状態で提供し、やすらぎのお手伝いができる会社
 取引先にとって
 お互いプラスになれる会社
 地域にとって
 地域の人とふれあえ、そして貢献できる会社
 地球にとって
 目の前のゴミを拾うことから始まって、地球のことも考えられる会社

会社概要

創 業:1965年
設 立:1988年
資本金:1,000万円
事業内容:菓子、食品、飲料水卸・自動販売機・売店運営
従業員数:44名
所在地:茨城県つくば市古来130-1(本社)
TEL:029-857-2303
URL:http://www.tsukuba-iijima.co.jp/

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