シリーズインデックス:チャレンジ環境経営

【第22回】地域で発電し、地域の住民が消費する仕組みをめざして 京都電工(株) 河村 泰三氏(京都)(2015.10.14)

  京都電工(株) 河村泰三氏(京都)

 京都電工(株)(河村泰三社長、京都同友会会員)はいわゆる「街の電気屋さん」。京都市内のど真ん中、京都市役所の少し北側、「京都で2番目に短い商店街」という二条繁栄会の中に会社はあります。お父様である先代が1953年に創業し、河村社長は2代目になります。

納得できるものをお客さまに

   創業以来一貫して街の電気屋として、地域住民の暮らしを支えてきました。しかし家電量販店の進出により何度も厳しい時代がありました。それでも60余年生き残れてきたのは、「ひとえに地域の人たちに当てにされてきたから」と河村社長は振り返ります。

 現在は、省エネ・創エネ製品の普及に取り組み、売上の半分以上を占めています。河村社長がはじめて省エネ製品に出会ったのは「エコキュート」というヒートポンプ技術を利用したエコな電気給湯器。まずは利用してみて本当に効果があるのかどうかを自分で確かめてから、お客様に勧めることをモットーとしている河村社長。実際に利用してみるとかなり光熱費が下がりました。「これはいいものだ」と省エネ製品への関心が高まります。

 当社の経営方針の一つに、「人を愛し、地球を大切にすることをいかにして事業の中で実現するかを真摯に考え行動します」とあります。河村社長は、同友会に入会する前から経営理念をつくっていましたが、よそからの借りものの言葉でつづられたもので、社員には全然浸透していませんでした。同友会に入会し、「人を生かす経営」実践道場で学ぶ中で、経営理念の本当の大切さを知りました。そして経営指針を作成しました。

「京都市太陽光発電屋根貸し制度」を活用

 光熱費が下がり、環境負荷も小さいことは、「地球を大切にする」という当社の理念に合致すると、本格的な取り組みを始めます。そして太陽光発電システムやLED照明器具の普及に取り組みます。太陽光発電システムは10年ほど前から始めました。まずは自宅に設置して試してから。しかし風致地区による規制のため、設置にはいろいろな困難がありました。京都には古都の景観を保全するために、さまざまな規制があります。それらと折り合いをつけながら普及をしていかねばなりませんでした。

 京都は、再生可能エネルギー、とりわけ太陽光発電の普及率では全国順位でも下位にあり、あまり進んでいませんでしたが、2013年に京都市の地球温暖化対策室が核となって「京都市太陽光発電屋根貸し制度」が始まりました。これは市内に事業所を有する事業所や団体に対し、市の施設を有償で貸し出して発電を行い、再生可能エネルギーの普及を進めるものです。情報を入手した河村社長はすぐさま会員仲間に呼び掛け、数社が名乗りをあげました。現在25カ所で発電を行っており、うち9カ所で同友会会員企業が担っています。

 会員企業の社屋にも太陽光発電を設置しています。地域で発電し、それを地域の住民が消費する。これは大きな社会貢献ではないかと河村社長は言います。更に、今後、災害などで電力会社からの送電が止まるようなことがあった時、こうした地域の自家発電は住民への手助けにつながっていくのではと考えています。そのためには蓄電システムの普及が必要になってきます。

「省エネ・創エネ・蓄エネ」のエキスパートをめざして

 現在、京都電工(株)では全社員が「スマートライフ・コンシェルジュ」の資格を取得しています。これは、地域の電気屋さんが、「省エネ・創エネ・蓄エネ」のエキスパートをめざして、電機商業組合が取り組んでいるもので、「省エネ」に、太陽光発電などの「創エネ」、電気をためる「蓄エネ」を組み合わせて、提案していくものです。

 「私たちは地域のひとびとになくてはならない 安心・安全・快適をお届けする電気専門店として社会に貢献します」という京都電工(株)の経営理念。これからも地域の方々に頼られ、愛される存在になることをめざし、地域密着の提案型企業づくりを進めています。

会社概要

設 立:1960年
資本金:1,000万円
事業内容:電化製品・パソコンの販売と保守、電気工事
従業員数:4名
所在地:京都府京都市中京区二条通寺町東入ル榎木町80
TEL:075-211-7321
URLhttp://www.kyo-den.co.jp

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