シリーズインデックス:チャレンジ環境経営

【第23回】環境経営で人が育つ会社に (株)ソルテック工業 薛(せつ)章彦氏(大阪)(2015.10.21)

  (株)ソルテック工業 薛(せつ)章彦氏(大阪)

「エコアクション21」にチャレンジ

 大阪同友会では、環境部会を立ち上げて「エコアクション21」取得のスクールを開催しています。今年で11期目を迎え、この間、80社あまりが認定を取得しています。今回は、2014年度環境部会エコフェスティバル環境レポート大賞を受賞した(株)ソルテック工業(薛〈せつ〉章彦社長、大阪同友会会員)を紹介します。

 同社は各種プラント設備の製作・据付・配管工事、環境関連設備工事、各種メンテナンス工事等の各種工事を主軸に、環境関連自社製品の製作・リース・販売なども行っています。また、関連事業である(有)エスケー総合設備が、愛知県内の2カ所において、ビジネスホテルを経営しています。

 ベトナムからの実習生受け入れをきっかけに、2010年には念願のベトナム進出を果たし、SOLTEC VIETNAM COMPANYを立ち上げました。ついで、現社長の長男がベトナムでIT関連の合弁会社であるエボラブルアジア社を設立、2014年にはタイにSoltec Thai Co.,Ltd.を設立するなど、東南アジアを中心に事業展開を進めています。グループ全体で昨年の売上は45億円、今年は50億円が目標です。

   同社の薛(セツ)社長は、大学を卒業後、造船会社に勤務するもまさかの倒産。叔父の勤務先の鉄工会社に再就職し、7年間、技術を磨きました。その後独立し、大阪市天王寺区寺田町にて(株)ソルテック工業を立ち上げ、今期でちょうど30周年を迎えました。

(株)ソルテック工業がエコアクション21に取り組むきっかけとなったのは、リーマンショックでした。それまで順調に伸びていた売り上げが、一気に半分に落ち込み、成長ムードに陰が差しました。折しも、ISOを取らなければ仕事が取れないのではないかとの空気が業界に広がりつつあった頃でもありました。

具体的な取り組みは実行委員会の立ち上げから

 ISO取得を目標に、社内協議や学習を重ね、同じく大阪同友会会員である(株)山田製作所や枚岡合金工具(株)への見学も行いました。このような準備期間を経て、最初の一歩として、「3S」活動への取り組みがスタートしました。同じ頃、エコアクション21のことを知り、社内会議において、ISO取得に先立ってまずはエコアクション21の認証取得を目指すことが決まりました。方向性が定まってからの動きは速く、早々にエコアクション委員会が立ち上がりました。実行委員は、大阪同友会で開催している「エコアクション21」認証スクールに参加し、学習を重ねては社内に持ち帰り共有していきました。

 (株)ソルテック工業のモットーである“楽しく自慢できる会社にしていこう”を合い言葉に、全社員参加を目標に始まった活動は、現在も、大阪の本社、尼崎と和歌山の工場から委員を選び、9名のメンバーで月1回会議を開催しながら進行中です。

 取り組み内容は、3S活動、ゴミの分別、掃除、工具の管理、整理整頓、LED電気の取り付け、クーラーの掃除、ゴミ箱セット、段ボールのリサイクル、グリーンカーテンのゴーヤ栽培、ペットボトルのキャップ集め、その収納箱の設置、書類のペ-パ-レス化、エコアクションをテーマとした社内講演会、海外の工場とのビデオ会議など多岐に亘ります。どれも、ちょっとしたことですが、社員一丸となると大きな効果が感じられました。

 最近特に力を入れている活動にシステム整備があります。専門のシステム開発エンジニアが入社してくれたこともあり、その社員が中心になってIT化を促進しています。まずはサーバーのフォルダの3Sからと、業務効率をあげるべく、実務者が使い易いシステム構築に力を入れました。各種検索機能が充実したことで必要なデータの取り出しが容易になり、ファイル作成も既存データを活用することで入力の手間を大幅に減らすことができるようになってきました。現在はコスト管理システム構築に挑戦しています。これらの活動も関係者同士の話合いを基本にして進めています。

継続で心が育ち社会性が育つ会社に

 グリーンカーテンに実るゴーヤの収穫祭、昼食会、3S活動コンテスト、活動キャッチフレーズコンテストなど楽しい、折々のイベントの企画も多彩に開催されています。実行委員が立案し、全員で実行するスタイルなので、ここでリーダーになることで人をうまく動かす力が自然と身についていきます。

 創業25周年や30周年の記念式典でも、実行委員会方式で、社員が内容を企画し盛り上げてくれました。参加されたお得意先様からも、楽しかった、すばらしかったと喜びの声が寄せられました。現場こそ最大の営業。社員が生き生き働く現場を見ていただくことで、営業上も大きな力になっています。

 こういった活動を継続して取り組むことで、社員にも自主的に改善していこうとする姿勢が生まれ、社内の雰囲気も変わりつつあります。たとえば、何も言わなくても、自然に“手伝おうか”の言葉がでるようになるなど、部署内に助け合いの気持ちが広がっている様子が感じられます。エコアクションへの取り組みが、どんな困難も協力して乗り越えられる思いやりの心を育てる場になっています。常に初心を忘れず邁進することを大切にし、みんなで話し合い、全社員を巻き込んで活動していく仕組みを作って取り組みを進めています。そうすることで社員間の温度差が埋まっていき、熱い志をもった、人が育つ会社へと成長しています。

 2ヶ月に1回発行してきた社内報のパイプラインは、今年で14年目。内容も年々充実し、エコアクション活動の取り組みは“エコタイム”コーナーで報告しています。ホームページでも紹介して、社内外の広報活動にも取り組んでいます。

 同社の李専務は「『エコアクションに取り組むことで地球環境を考える会社でありつづけること、その一員であることを誇りにして下さい』と社員に話しています。言い換えれば、自分たちが自慢できる会社にしていこうということです。このような意識を持つことで、もっと良い会社になり地球にも優しい会社になると確信しています。」と語ってくれました。循環型社会の一員として、地球環境を守りつつ、世界に羽ばたけソルテック!

 

会社概要

設 立:1985年
資本金:3100万円
事業内容:各種プラント設備製作・据付・配管工事 各種設備メンテナンス工事
従業員数:66人 パート1人
所在地:生野区巽東2-1-17
TEL:06-6757-4550
URL:http://www.soltec21.co.jp

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