シリーズインデックス:経営革新する元気印企業

【第13回】女性の美の演出は、会社の内側磨きから(株)ひがき 社長 宮地孝輔氏(高知)(2008.10.29)

宮地社長 (株)ひがき 社長 宮地孝輔氏(高知)

 (株)ひがき(宮地孝輔社長、高知同友会会員)は美容材料の卸売を中心に、ブライダル衣裳のレンタル、ヘアー&コスメのショップの3部門を展開しています。かもじ(添え毛)の製造販売を手がける会社として1936年に創業、1974年に自社ビルを建てたのと同時にブライダル衣装のレンタルとヘアー&コスメのショップでの小売も開始しました。

「自分の会社もこんな会社に」

社内風景  宮地氏は実家である同社に入社する前、大阪の会社に6年間勤めていました。その会社は売上至上主義で、宮地氏は「仕事の厳しさを教えてもらえた反面、人とのかかわりを通して人間的に成長するという点での学びは薄かった」と振り返ります。

 その会社を退社し、(株)ひがきに入社するまでに同業の会社で研修を受ける機会がありました。その会社では、社員に経営理念が浸透し、自社のことだけでなく業界全体を良くする立場で考えることが営業マン一人ひとりに浸透しているのを目の当たりにしました。宮地氏は「自分の会社もこんな会社にしたいと強く感じた」と言います。

危機感と反感のぶつかりあい

 社内風景  そんな思いで実家ののれんをくぐった宮地氏を待っていたのは、「アットホームな反面、ぬるま湯的な組織」でした。危機感を当初から持っていた宮地氏は、営業全体を見える立場になった3年目から改革に乗り出しました。

 日報を書いてもらったり、朝礼での情報共有を実施しましたが、宮地氏の危機感とは裏腹に「管理され始めた」と感じる社員とは溝ができ始めました。「なぜもっと美容室の悩みを真剣に聞いて、本気でかかわっていく仕事をしてくれないのか」という社員への不満と、「社員をもっと大切に思ってほしい」という社員の宮地氏への不満は対立するばかり、理想の組織づくりができない日々が何年間も続きました。

経営理念の作成

 そんななか気づいたのは、「自分の理想の組織にしたいという思いはあるが、その価値観を明文化したものがない」ということでした。あるのは売上目標だけ、「これではダメだ」と思い、高知同友会の「経営指針を作成する会」に参加し、経営理念の成文化に取り組みました。試行錯誤を繰り返し2年間かかって完成。朝礼を通じて社員に経営理念を意識してもらおうと、経営理念・ビジョン・行動規範にかかわって自身の体験から感じたことをスピーチしてもらうようにしました。

 最初は白けた雰囲気になるのではないかと心配しましましたが、スピーチは予想を覆すすばらしいものでした。「これまで見えていなかった社員の姿があった。こんな思いで仕事をしていたのか、こんな深い気付きをしていたのかと驚きの連続だった」と宮地氏は言います。社員と相互理解しあう関係ができ始めました。その表れか、最近では取引先やお客から「最近、みんな元気がよくなったね」と言われるといいます。

会社の内側磨きこそ

 現在は同社の3部門はそれぞれが独立採算ですが、今後は各部門が相乗効果を出し、自社の独自性を高めることが課題です。同時に、宮地氏は「質の向上」などの課題について、経営理念に照らしてどう考えるのか認識を共有するために、毎月の討論を行っていくことを考えています。女性の美を演出する会社として、会社の内側磨きにさらに力が入ります。

会社概要

創 業:1936年
社員数:35名
資本金:1500万円
年 商:5億7000万円
業 種:美容用品卸、コスメショップ、貸花嫁衣裳
所在地:高知県高知市南久保3-6
TEL:088-884-1101
FAX:088-884-1158
URLhttp://www.higakinet.co.jp/

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