【第6回】コロナ禍で見えた自社の役割 (株)Miriz(ミライズ) 代表取締役 渡辺 健一氏(宮城)

渡辺健一社長

(株)Miriz(ミライズ) 代表取締役 渡辺 健一氏

コロナの影響とその対策

 宮城県大河原町に本社を置く(株)Mrizは、緊急事態宣言が発令されたと同時に対面による保険営業を自粛しはじめました。社内の働き方についても3月初旬から経営陣で議論しはじめ、4月にはテレワーク導入の必要性を理解するためのオンラインセミナーを全社員で受講しました。。新型コロナウイルス感染症拡大の影響が広がる前までは、お客様の顔を見ながら対応することが一番と考え、テレワークやオンライン営業に難色を示していたベテラン社員も、その必要性とメリットについて理解を深めることができました。その後、出勤組とテレワーク組とでチームをつくり、社内における接触率の削減にも努めました。現在社員のうちの1名は完全テレワークを導入し業務にあたっています。今後もライフイベントの多い女性社員を中心に、出勤して働くことができなくなる、もしくは引越しなどで県外に出てしまったとしても、本人の希望があれば100%テレワークで働き続けてもらうことができます。

 また、対面での接客の自粛を受け、ホームページからオンラインで保険の相談ができる窓口を開設しました。これにより、感染防止のために直接対面には躊躇するが保険の説明は詳しく聞きたいというお客様が多くいることも新しい気づきとなったといいます。また、法人のお客様の中には自社事業においてWEB対応に着手していない方もおり、保険の説明に加えてZOOMなどのICTツールの使い方や導入についても提案することができるようになりました。

コロナ禍の経営計画

 同社の今年度の重点計画の中で、WEBでの接点強化と人材育成を掲げています。

 コロナ禍においてどの業界でもWEB対応が迫られ、その結果として移動時間の削減やコスト減につながった会社も増えています。(株)Mirizではオンライン保険相談のほかにLINE公式アカウントの運用を開始しました。

 「保険はお客様の悩みを解決する一つの手段に過ぎません。保険にとらわれずお客様の課題解決につながる項目を取りそろえ、情報発信をしていきたいと考えています。また、災害が全国各地で多発しており、それに伴った保険の問い合わせも増加傾向にあります。例えば台風発生前の対策と、事後に安否・被害状況の確認、保険対象になる事例を発信するなど、よりお客様との接点を強化できるツールになりえると考えています」と渡辺氏は言います。

 人材育成に関しては、社内資格検定に取り組み始めました。保険業務に必要な資格のほかに、FPや公的保障、住宅ローン、相続など人生や経営に役立つ資格も多くの社員が取得していますが、お客様を目の前にしてその資格が生かされているのかどうかは明らかではありませんでした。どの程度のレベルで価値提供ができるかを点数化することで今のレベルと今後の目標設定が明確になりました。レベルアップのため、社員同士でロールプレイングを行い、知識・スキル・課題解決力の向上をめざしています。

本社

会社概要

設立年:1979年
従業員数:13名(役員含む)
事業概要:損害保険・生命保険代理業、企業年金制度導入サポート、各種セミナー講師業
所在地:宮城県柴田郡大河原町字広表29-14
TEL:0224-52-6818
URL:https://whoken.co.jp/