シリーズインデックス:激動をよき友に

【第8回】休業で売上2億円喪失・新たな取り組みで1億円を挽回 (株)秀岳荘 代表取締役社長 小野 浩二氏(北海道)(2020.09.30)

小野浩二社長 (株)秀岳荘 代表取締役社長 小野 浩二氏(北海道)

中小企業家しんぶん北海道版2020年10月号より転載

北大店  当社は、登山とアウトドア用品の販売をしています。北海道札幌市内にある北大店、白石店の2店舗と旭川店の3つの実店舗に加えて、ヤフー、楽天ならびにアマゾンでネットショップを展開しています。

 新型コロナウイルスの感染拡大により、4月17日に北海道で緊急事態宣言が発出され、大型店舗などに対し、4月25日から5月6日の間、休業要請も出されました。当社では毎年、休業要請期間内のゴールデンウイークにバーゲンセールを行っています。セール期間中の1日の売上は、白石店だけでも、最大で約2,500万円になります。休業による売上への影響を考えると本当に恐ろしくなりましたが、休業要請に該当する白石店と北大店は休業し、旭川店は営業時間を短縮することを決断しました。

休業そして営業再開へ

 休業の影響はすぐに、経営に重くのしかかってきました。4月25日から6日間休業しただけで、4月の売上が対前年比48%まで減少しました。さらに5月6日までのバーゲン期間中は約2億円の売上を失い、現金が枯渇してしまいました。預金を全部かき集め、定期預金も解約することで何とか6月までの支払いのめどをつけ、恐怖の資金繰りを乗り切りました。この間、社員には自宅待機をお願いし、社員の安全を確保しながら営業再開に備えました。

 休業要請は、5月15日まで延長されました。しかし、休業を続けたら当社は存続できないと判断し、11日から営業を再開しましたが、5月の売上は前年比70%弱という非常に厳しい状況でした。そのため、創業以来、初めて役員報酬と社員のボーナスカットを行いました。また、再び休業しなければならない事態に備え、銀行から十分な資金の借り入れも行いました。

LINEアカウントを有効利用

白石店 コロナ禍における販売戦略として、2月末に開始したLINEアカウントを活用しました。LINE は全人口の約60%が利用しているので、LINE クーポンによるセールであれば、集客をこれまでの6割程度に押さえ、3密を避けながら一定の売上を確保できると考えました。6月1日から2週間、10%の割引クーポンを発行しましたが、予想以上のお客様が来店され、6月の対前年比の売上は160%を達成しました。昨年の6月は創業以来最高の売上でしたが、その1.6倍の売上を記録しました。7月も売上は前年比127%。2カ月で、失った2億円の売上のうち、1億6,000万円以上を挽回しました。

 白石店は、店舗周辺で渋滞を引き起こす問題を抱えていましたが、この機会に壁を解体し入口の変更と入場規制を実施。クーポンセールで売上をつくり、また渋滞解決も図りました。

「安全」「安心」を第一に

 今回あらためて一緒に働く社員とその家族の安全を守ることが第一ということに気づかされました。コロナに罹患させない「安全」と、きちんと給与が支払われることで、生活に不安がない「安心」です。地域で商売をさせてもらっているからこそ「買い手よし、売り手よし、世間よし」の精神で、社員とともにこの難局を乗り越えていきたいと思います。

会社概要

創 業:1955年
資本金:5,000万円
従業員数:72名
事業内容:登山・アウトドア用品の販売・製造
所在地:北海道札幌市白石区本通1丁目南2白石店3階
URL:https://www.shugakuso.com/

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