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【第13回】ベテランも若手も共に成長 (株)富建 代表取締役 富永 栄一郎氏/総務部部長 野方 康平氏(長崎)(2018.09.05)

(株)富建 代表取締役社長 富永 栄一郎氏/総務部部長 野方 康平氏(長崎)

社屋外観  (株)富建(富永栄一郎社長・野方康平総務部部長、長崎同友会会員)は、長崎県大村市で地域の建設会社や工務店へ住宅にかかわる商材の販売・施工やリフォーム事業を行っている会社です。現在、代表取締役を務める富永栄一郎氏の祖父が瓦屋として1910年に創業して以来、100年以上の長きにわたって地域の発展に尽力してきました。

新卒採用を始めたきっかけ

社内の様子  同社では、長く社員の採用は中途採用のみでしたが、徐々に社員教育できる体制が各部署で整ってきたこと、また将来を見越して若手社員を育成する必要性を感じたこともあり、4年前から、新卒採用の活動を始めました。県内の各高校を訪問して、進路指導担当の先生に会社の紹介を行ったり、長崎県が主催する合同企業面談会に参加したりするなどしています。合同企業面談会では、学生に会社の情報を紹介しますが、限られた時間で伝えられることには限界があります。「面談会で話をした学生に実際に会社に来てもらう機会を設けて、希望職種に合わせた職場体験をしてもらい、入社後にギャップを感じることがないように努めています」と野方氏は言います。

新卒採用者が会社に定着するために…

仕事中の社員さん  それまではベテラン社員が非常に多い職場でしたが、2017年度に3名の新入社員を採用しました。新人社員は、数日間会社の概要について研修を受けた後、各部署に配属され、実際の現場で仕事をしながら学んでいくことになりました。そうして1年が経ちましたが、3名のうち2名が退職してしまいました。退職の原因は体調不良などといったものでしたが、野方氏は新入社員がより職場にスムーズに溶け込んでいけるようにする必要があるのではないかと考えました。

 そこで2018年度の新入社員には、内定後に会社のチャットツールのアカウントを付与し、定期的に実施している社内研修の案内を出しました。内定者は授業の合間を見ながら任意で研修に参加し、入社前から職場の雰囲気に触れ、業務に必要な知識を学びました。また、内定者同士がチャットツールで連絡をとり合い、一緒に研修に参加するなど、同期としての絆を深め、入社時には社員ともすでに顔見知りという関係を築いていました。

 入社後の研修内容も見直し、新入社員8名は最初の1カ月半はどこの部署にも属さず、社内での座学・現場研修で業務に必要な知識を学びます。また、ビジネスマナー研修などで社会人として必要なマナーや規律や団結力を学びました。

 また、入社式は同友会の合同入社式に出席し、その後定期的に開催されるフォローアップ研修にも参加して他の会社の新入社員との交流を深めるなど、社員教育に同友会の活動を積極的に取り入れています。

新卒採用を始めて社員が学んだこと

 それまで中途での採用がほとんどで、入社してくる社員は業務に必要な知識や経験、社会人としての経験を持っていたことから、採用後すぐに一人前の扱いをしていました。しかし、新卒採用者は専門の知識や社会人としての経験もないため、例えばFAXの送信方法など、社員が普段あたり前のようにやっていることがわからないことがあります。初めのうちは若い社員への接し方が分からなかった社員たちも、そうしたちょっとしたことでもわからないことがあるということに気づき始めました。最近では若い社員のことを気にかけ、分からないところがあれば教えるという体制が整ってきて、ベテラン社員と若い社員が協力して仕事に取り組んでいます。

社員さんの声

社員さん 氏名:橋本 篤志さん(2015年入社、26歳)
仕事内容:エンジニアリング部に所属。主に建築現場での作業工程の管理を行っています。

Q1. 入社を決めた理由を教えてください
  高校生の時に職場訪問で訪れたことがきっかけでした。実際の会社の雰囲気や仕事内容をその時に知ることができ、大学の建築学科での教授の研究助手という仕事を経て、入社するという決断につながりました。

Q2. 入社してみてどうでしたか
  最初の1年間は、工事課という部署で材料の現場への搬入や図面作成に携わり、先輩に手取り足取り教えていただきました。また、社内・社外の研修が充実していて勉強する機会が多くあります。最近では、二級建築士の資格取得に向けて勉強しています。

Q3. 現在の仕事内容を教えてください
  入社2年目からエンジニアリング部に所属し、主に建築現場で作業工程の管理の仕事をしながら、自分も職人さんと一緒に作業をしています。入る現場によって一緒に働くメンバーは変わりますが、和気あいあいとしていることが多く、建物を一から作り上げていくこの仕事は本当に楽しいです。今後は作業工程の管理に仕事のシフトを移し、複数の現場の管理をしていけるようにしていきたいです。

会社概要

創 業:1910年
資本金:5,000万円
年 商:約30億円
事業内容:建築資材、住宅設備機器販売・施工をはじめとする建築に関する一切の事業
従業員数:92名、パート8名
所在地:長崎県大村市富の原1丁目1545-1
URL: http://www.tomiken.gr.jp/

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