社員全員で創造する会社の未来
(株)共和精工 専務
斎藤 京子氏(新潟)
新潟市から約25km、福島県よりに位置する阿賀野市。その阿賀野川の中流域にプラスチック金型を製造する(株)共和精工(斎藤京子専務、新潟同友会会員)があります。1974年に夫である社長が創業しました。斎藤氏は、当時、教育施設で働いており、会社のことは何も分かりませんでした。しかし、その後1990年に、専務として入社することになります。
創業してから順調に成長した会社も、バブル崩壊や中国に仕事がシフトされるにつれて、徐々に厳しくなってきました。社員も増え、設備も増え、借金も増えていました。この時、斎藤氏は、何をすることもできない自分を感じていました。
経営指針を創る会・社員研修会に参加
2002年5月に新潟同友会に入会しました。「今の自分を脱皮したい」「会社を良くしたい」と、新潟同友会の「経営指針を創(つく)る会」を受講することになりました。「社員を道具としてみているのではないか」との問いかけには、かなりのショックを受けました。しかし、それをきっかけに社長と対話し、ナンバー2として、良きパートナーとなるべく努力を重ねていきました。
受講中、同友会の社員研修会があり、そこで「人間は磨けば輝く」ということをすっかり忘れ、マンネリ化している自分に気づきました。一般的に行われる社員教育と違い、同友会の社員共育(教育)は、答えを教えたり、答えを求める研修ではなく、グループ討論の中から人の考えを聞き、気づき、そこから学んで人間力を高めていきます。自分自身の存在価値を見いだす会であることに感動し、社員研修会に社員と共に参加することで、同友会の学びをプレゼントしようと使命感に燃えました。「宝物を眠らせていたと思うと、焦りも感じた」と斎藤氏は言います。
社員はパートナー
社員がいるから会社が成り立つ。そこにかかわる経営者・幹部・社員がいつも感謝の心を持って行動し、コミュニケーションのとれる良きパートナーとなりたいと、斎藤氏は常に考えています。
「『採用してよかった』『採用されてよかった』という関係を築き、自発的、積極的に本音で話せる社風となり、心を添えた仕事ができてこそ、お客様に感動して頂けます。そんな人間技で世界と手をつないでいきたいと考えています」と語ります。
社員とともに同友会の学びを
「社員には、会社をもっと活用してほしい」と言う斎藤氏。社員が自分の意見や考えを言えること、よく考えること、お互いの意見や考えを認め合うことなどを目標に、同友会のグループ討論を会社の会議に取り入れています。このことを通じて、人に感謝できる人間になってほしい、自分を変えられる人間になってほしいと考えています。まずは朝礼の改善から、と思ってはじめた幹部や社員が中心のプロジェクト会議も、活発な意見が出されるようになってきました。「社員には進んで、喜んで、心から会社を活用し、成長してもらいたい。そして会社が継続発展できれば」と語る斎藤氏です。
会社概要
創業:1974年9月
資本金:2500万円
年商:5億円
社員数:42名(うちパート1名)
事業内容:プラスチック金型製造
所在地:新潟県阿賀野市新保711-4
TEL:0250-68-3333
URL:http://www.kyowask.com/
e-maii:info@kyowask.com