舛元木工(株)専務 舛元 幸起氏(広島)
共同求人で、経営者も企業も変わる~同友会の学びを企業に生かす
(広島同友会機関紙 同友ひろしまNo. 387より転載)
共同求人に取組む
舛元木工(株)(舛元幸起専務、広島同友会会員)は、2010年に広島同友会入会。以降、「共同求人RUN」に参加し、毎年採用しています。
自社の採用基準は「モノ作り」が好きかどうかです。また庄原市に会社がありますので、ここに勤めてもらえる方です。広島市や福山市の合同企業説明会に参加していますが、少しハンディがありますね。
市の定住支援、また、庄原の企業が共同で採用活動できないか、何とか地元を巻き込めないかと思案しています。
同友会の学びを自社で実践
共同求人で採用後、同友会では新入社員研修・合同入社式を実施しています。こういった研修なども自社単独では難しいので、参加しています。他社の社員さんと一緒に学んだり、交流したり、新入社員にとって良い経験になっているようです。
もちろん私自身も、他社の新入社員さんや経営者の皆さんと接することが、大きな刺激になっています。実際に、新入社員研修での内容を自社にも取り入れました。
一つは、朝礼時の「あいさつ7大用語」の唱和です。現場で仕事をする社員たちは、お客様にあいさつができていないのが課題です。外国人の研修生もいますので、日本語の勉強にもなっています。「マナー研修」をヒントにしました。「ありがとうカード」も取り入れました、各社員のロッカーにカードを入れる袋を設けています。新入社員研修の「他人をほめる」をヒントにしました。
<あいさつ7大用語>
おはようございます
こんにちは
よろしくお願いします
はい、わかりました
ありがとうございます
お先に失礼します
お疲れ様でした
社員の定着を考える
入社して3カ月経った7月には、庄原の夏祭りの実行委員会が始まります。この実行委員会に我が社の新入社員も参加してもらっています。親元を離れて一人暮らしの社員に、地域の人との仲間づくりのキッカケになってくれればと考えています。
また、社員の家族やご両親の会社見学の日を検討しています。若手社員の定着には、家族の皆さんの理解や協力が大事だと感じています(一部、社員の抵抗もあるので、今後の課題です)。
社内体制の充実を自指す
庄原工業団地に工場を新設し、ベッド製造専門にしました。海外に生産拠点を移す流れの中でも、メーカーさんが国内協力工場の生産量を確保・分配してくれました。お陰さまで、年商も社員数も着実に増え、工場も増築しました。
一方で、社長のつくった経営理念はありますが、社員に浸透していないのが現状です。
今後、会社発展の継続には、組織で動かす体制、幹部社員の育成が急務です。共同求人を始める数年前に採用した若手社員に、同友会の「中堅社員研修」に参加してもらっています。部下を持つ自身の立ち位置や課題を真剣に考えるきっかけになっているようです。社内でも「求められるリーダー像」というテーマで、社内の部門に分かれてディスカッションし、リーダーの育成と全社一丸の体制づくりを試行錯誤しています。
ここ最近は、現場の仕事を任せることができるようになってきました。社長が築いてきた土台を生かし、発展させていくことが自分に課せられた責務だと感じています。
(文責:広島同友会事務局 渡辺)
経営理念
私たちは技術と創造力を結集して、
信頼される品質づくりを追及し、
時代と環境に調和した夢のある企業をめざします。
会社概要
設 立:1973年
売上高:7億円
事業内容:国内ベッドメーカーのOEM生産を主体とする家具製造
従業員数:48名
所在地:広島県庄原市是松町20-23(庄原工業団地内)
TEL:0824-75-4001