【第27回】経営指針を柱に輝く未来を創造する (株)PRO-SEED 代表取締役 青栁 孝幸氏(滋賀)

(株)PRO-SEED 代表取締役 青栁 孝幸氏(滋賀)

 (株)PRO-SEED(青栁孝幸代表取締役、滋賀同友会会員)は滋賀県彦根市に本社を置く、産業用機械の自動化に必要な制御システムの構築を提供する、システムエンジニアリングの会社です。「PRO:技術、品質、サービス、全てにおいて真のプロフェッショナルを目指します。SEED:自ら種をまき、起源となり、世の中のニーズに応えることで、事業を継続的に発展させます。PRO-SEED:全社員が夢を持ち、仕事を通じて自己の成長を感じ、自己実現につながる企業であり続けます」を経営理念に掲げ、PLC(制御装置)の世界シェアトップであるシーメンス社のソリューション・パートナー企業にも認定されています。

リーマンショックの壁

 起業当初の青栁氏は、売り上げを伸ばすことに必死でした。30歳のときに1人で起業後、5年目で売り上げ1億円を突破し、社員も10名採用。「どこまでいけるか」という思いで社員と一致団結していたところに、リーマンショックが立ちはだかりました。仕事はほとんどなくなり、自己資本比率が-50%にまで落ち込んだこともありました。これまで売り上げばかりを考えてきたため、会社の危機とわかると社員たちは次々と退職していきました。どん詰まりになり、銀行に相談したところ、地域の先輩経営者を紹介されました。先輩経営者から「経営指針を創ってみないか」と誘われ同友会に入会し、経営指針を創る会を2度受講。経営指針の成文化から粘り強く企業変革を続けてきました。

理念に基づく組織づくり

 指針経営をきっかけに会社が大きく変わっていきました。指針経営以前の採用は能力優先で、社内での人的なトラブルが絶えませんでした。指針経営を徹底し、採用も能力重視から“理念に共感するか”や“社風に合うか”を軸に切り替えていきました。組織づくりについても社員との面談を重ね、「3年後にどう成長していたいか」を語り合い、部門ごとにチームをつくりあげてきました。経営理念を採用や組織づくりにまで落とし込むことで、これまでに以上に社員の主体性が育ち、「全員で理念に向けて進む」という社風が醸成されてきました。

全社一丸の企業変革

 現在では10年ビジョン“彦根をエンジニアの街にする”という目標に向かって、新たな取り組みを進めています。2019年に新社屋を建て、2022年には2025年滋賀国スポ(国民スポーツ大会)会場である彦根市スポーツ・文化交流センターのネーミングライツを取得し、“プロシードアリーナHIKONE”と命名しました。「システムエンジニア、プログラマーという仕事をもっと広く知っていただきたい、若者の憧れの職業にしたい」という思いから、2026年には自動物流倉庫“SHINE”(シャイン)を竣工予定です。

 ガラス張りの自動倉庫で㈱PRO-SEEDのエンジニアが組んだプログラムでロボットが動き、物流の箱を積み上げていく様子が交差点から見えるようになっています。新入社員からベテランまで全ての社員が建設に関わっており、“SHINE”には「社員が輝き、全員で創り上げる」という思いを込めました。青栁氏は「経営指針の発表から10年。ようやくここまで来ました」とこれまでを振り返ります。未来に向かって種を蒔き続ける㈱PRO-SEEDの挑戦は続きます。

(株)PRO-SEED
設立年 2006年
資本金 700万円
従業員数 16名
事業内容 産業用自動化設備(システム設計、電気工事、ソフト設計、制御盤製作、ハード設計、試運転調整)
住所 〒522-0023 滋賀県彦根市原町192番地1
電話番号 0749-24-8737
URL https://www.pr-seed.com/