【第15回】人が成長し、活躍する企業であり続けることを使命に (株)インプレッシヴ 代表取締役社長 佐藤 潤一氏(新潟)

(株)インプレッシヴ 代表取締役社長 佐藤 潤一氏(新潟)

はじめに

 (株)インプレッシヴ(佐藤潤一代表取締役社長、新潟同友会会員)は、2006年に渡辺浩栄氏(現 (株)インプレッシヴホールディングス会長)によって創業。16期を迎える2021年8月に佐藤潤一氏が代表取締役社長に就任しました。

 創業当時は、ウェブサイトの構築を中心に事業を展開していましたが、現在では時代の変化や会社規模の拡大に伴い、ウェブサイトの構築、ソフトウェアの開発を中心に、クライアントのデジタル面の課題解決を行う企業になっています。要件定義からシステムの導入・保守まで一貫して行うのが特徴で、GIS(地理情報システム)に関連したシステム開発を得意としています。

入社と事業承継

 2015年、転職先を探していた佐藤氏は、かねてから交流のあった創業者の渡辺氏からの誘いでインプレッシヴにシステムエンジニアとして入社します。入社後6年が経ったある日、突然社長交代を打診されました。

 技術者として現場でお客さんと関わりながら仕事をすることをやりがいとしていた佐藤氏は、社長を引き受けることに葛藤がありました。「社長ってなにするの?」「社長のゴールはどこ?」「誰のために?」と悩んだ結果、渡辺氏から言われた「あなたなら社員を幸せにできる」という一言がきっかけとなり、会社を引き継ぐ決意を固めました。

 改めて聞くと、創業者の渡辺氏は、佐藤氏が入社した時点で後継者候補として考えており、入社後1年経たずして、社員からの信頼も厚い佐藤氏に会社を引き継いでもらうことを決めていたそうです。

経営理念

 社長交代と同時期に同友会で経営指針を成文化します。「誠実さで絆を紡ぎ未来を創る」という、佐藤氏の人柄や人生観、社員さんへの思いが詰まった理念が生まれました。

 システムエンジニアの仕事は、技術力を問われる職人の世界。だからと言って、ただ技術を高めればいいというわけでない。インプレッシヴが一番大切にしていることは、システムエンジニアとしての技術力を高めるだけでなく、「“人”が育つ環境をつくること」です。技術の上達だけではなく、さまざまな方面で人間として成長することが社員の幸せにつながると考えています。

私の使命

 有給取得率77.2%、月平均残業時間2.65h/人、産休・育休後の復帰率100%、離職率5%。どの数値も業界の平均と比べると、インプレッシヴが非常に働きやすい環境であることが明らかです。このような職場環境が成り立つ裏には、お互いに助け合い、認め合う企業風土があります。

 職場環境の改善は、社員の声を受けて経営陣が率先して取り組んできましたが、これからは、職場環境づくりを社員主導で進めていく計画をしているそうです。その第一歩として社内に委員会をつくり、目の前の仕事だけをするのではなく、職場環境の改善や社員間交流の取り組みを始めています。

 人生の多くを占める仕事の時間を充実させるためには、「あの人と一緒に働きたい」「あの人なら信頼できる」「あの人に任せたい」と周囲から言われるような人になることが重要です。仕事に限った話ではなく、家族に対しても、そして地域のコミュニティなどでも同様です。インプレッシヴは、社員がそういった幸せな人生を送ることができるよう、働き方の改善も含めて全力で取り組んでいます。

 「人との出会い」を人生の転機としてきた自身の経験から、社員も人との関わりから人間的に成長して幸せになってほしい。インプレッシヴに関わった人たちが、成長し、活躍する企業であり続けることが私の使命だと、佐藤氏は語ります。

(株)インプレッシヴ
設立年 2006年8月
資本金 3,000万円
従業員数 53名
年商 4億6,000万円
事業内容 GIS(地理情報システム)、業務系システム構築、webサイト構築、等
住所 〒950-0916 新潟県新潟市中央区米山4丁目1番31号 紫竹総合ビル 5F
電話番号 025-210-4970
URL https://www.impressive.jp/