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いま、この人、この会社

【第23回】自主・自発をいちばん大切に~三位一体経営の実践 (株)トヨコン 代表取締役社長 明石 耕作氏(中同協社員教育副委員長、愛知同友会副代表理事)

2025.01.15

(株)トヨコン 代表取締役社長 明石 耕作氏(中同協社員教育副委員長、愛知同友会副代表理事)

当社は、1964年にミノルタカメラ(当時)が豊川市に情報機器の新工場を設立する際に、父がコピーやプリンター用の梱包を行う豊川梱包工業を設立したことから始まりました。今年で創業60周年を迎え、精密機械の梱包作業や段ボールなどの包装資材の販売、倉庫での製品の出荷管理など物流にまつわる仕事をしています。

経営理念・中期方針の作成・発表と封印

 私が社長に就任した2004年は、日本企業が中国など海外に生産拠点の移行を進めている時期でした。国内の仕事が減少する中、社員たちに「みんなで新しい仕事を取っていこう」と話すと、「私は営業が嫌でこの会社にいる。営業をするなら辞める」と異口同音に言われ、当時は言われたことだけを忠実に仕事をするという指示待ち社員ばかりでした。先行きが不透明な中、同友会に入会して経営理念を作成しましたが、指針発表会で自信がなくボソボソと話したことはほとんど伝わらず、その後しばらく封印することになります。毎年徐々に海外に生産が移管され売り上げは右肩下がりで1社依存度85%、社員の平均年齢は45歳を超えていました。

 そうした中、経営幹部と2人で中期方針作成に着手し、売り上げを下げずに5年以内に1社依存度を50%以下にすること、採用に取り組んで若手の営業社員を増やし、社員の平均年齢を引き下げるという目標を立てました。また、自社の強みを包装と物流に絞り、商品開発・販売以外のすべての業務に取り組む「物流アウトソーシング」というスローガンも作成。この方針を経営指針発表会で説明するとある医療器械メーカーから声がかかり、発表することの大切さを実感しました。

新卒採用への挑戦~社風共感型採用への転換と新規プロジェクト

 それまで大卒採用はしていなかったものの、愛知同友会からインターンシップの参加を打診され、2名の大学生を受け入れました。愛知同友会では初日に社長が学生に経営理念を話す決まりがあるため、封印していた理念を取り出して説明すると一生懸命聞いてくれました。情熱を持って話す重要性を学んだと同時に、教えることの楽しさや難しさを社員が感じている様子を見て新卒採用への意欲が出てきました。そして、2005年に新卒採用を開始しますが、2009年にリーマンショックの影響で数名の社員に早期退職してもらわざるを得ない状況になりました。「人を大切にするとは名ばかりじゃないか」「リストラしておいて新卒採用をするのはおかしい」と言われ、新卒採用は一時断念することになります。

 その後、設立50周年の2014年に、分社化していた3つの会社を統合し、景気回復の波もあって新卒採用を再開します。社内を見直すと、理念に共感して入社した社員の定着率が高いことに気づき、どんな会社にしたいかを社長自ら熱く語って、思いに共感してくれた学生を採用する理念共感型採用に変更しました。採用活動の方法を変えた結果、2014年からの10年間に入社した社員の7割ほどが定着してくれています。

 また、統合した3社の融合を進めるために中堅社員15名で発足させた「あした共創プロジェクト」から、新しい顧客開拓方式が提案されました。それは1000万円のコストがかかるマーケティングオートメーションシステムでしたが、会社を変えようと夜遅くまで会議をしていた彼らの情熱の高さを感じたこと、何より社員たちの経営理念に沿った「自主・自発」取り組みだったことから、私の判断で導入を決意しました。その成果も出ています。

 わが社の一丁目一番地は自主・自発です。自ら考えて自ら行動しないと何も始まらない、指示待ちではなく自分の頭で考えようと今でも社員たちに語っています。

10年ビジョンの作成と展開

 2030年ビジョンのスローガンは『トランスフォーム』です。社員を巻き込んでワクワクする方針を作りたいと思い、部長たちと話し合いをしながら、ビジョンの中に3つの方針を掲げて方針ごとに3つの施策を作成しました。そこから生まれた27のプロジェクトを社員には1つずつ担当してもらい、自分の目標として感じてもらえるようにしています。

 プロジェクトの中では、SDGsへの取り組みを検討する中でプラスチックの包装資材を紙に変更するという動きが生まれ、次世代紙緩衝材「ワッフルパッド🄬」の開発につながりました。また、DX化に向けて「DX推進室」を発足すると、社員が自ら手を上げてRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)を自ら覚え社内導入を進めてくれて、生産性向上につながっています。また、社員自らマニュアルを作成して社外へ広めてくれるなど、営業活動にもつながっています。

 一方で、若年層の定着に向けた働きがいと働きやすさの両立は課題です。こうした緊急性が低くて重要度が高いことこそ社長が取り組むべきことだと思います。経営理念と指針のもと、全社的実践を通して経営者と社員が共に育ちあう会社をつくっていきたいと思います。

(第10回中同協共同求人・社員教育合同委員会(2024年9月4日)実践報告より)

(株)トヨコン
設立 1964年
事業内容 物流サービス業(物流省人化機器提案、入出庫管理、梱包業務、包装設計、システム開発)と包装資材販売業
社員数 186名
URL https://www.toyocongroup.co.jp/

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  • 働く環境づくり
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  • 製造業
  • 運輸・通信業

【第22回】主体的な社員たちとともに新たな仕事づくりに取り組む 四国生コンクリート工業(株) 代表取締役 和仁 孝成氏(徳島)

【第24回】人財共育型企業~ブレない軸は経営指針にあり~ (株)ねぎしフードサービス 代表取締役 根岸 榮治氏(東京)

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