
(株)アイティコワーク 代表取締役 觸澤 篤司氏(青森)
創業直後の経営危機
(株)アイティコワーク(觸澤篤司代表取締役、青森同友会会員)は青森県八戸市でシステム開発などを手掛ける、IT企業です。同社は2012年、(株)サン・コンピュータ(三浦克之代表取締役社長、現・青森同友会代表理事)から觸澤氏が独立する形で創業しました。当時、緊急雇用創出事業で雇用していたスタッフ7人を引き連れての独立でした。創業後すぐに受注難から資金繰りに苦労し、古巣であるサン・コンピュータから納品直後に入金してもらうなど、綱渡りの経営を体験します。
組織化の難しさ

現在、19歳から43歳までの社員が在籍し、平均年齢は29歳の同社。創業直後の経営難から徐々に経営は安定していきましたが、今度は人材の問題に直面します。システム開発を手掛ける同社では、取引先に常駐しての業務も多く、慣れない土地での生活に疲れ、退職者が相次ぎます。また、ヘッドハンティングによる退職も頭の痛い問題でした。退職を願い出た社員の面談のために常駐先へ何度か足を運んだときのことです。その社員は趣味のことを話すときだけは明るい表情を見せたと言います。翌週、社員が好きだという「アニソン」のライブチケットを懐に忍ばせて面談に臨んだ觸澤氏。一緒にライブに参加し、社員が明るさを取り戻す様子を見て、小規模企業だからこそのコミュニケーションの大切さに気づかされます。その後は積極的に社内レクを導入し、社内の「仲間意識」が強固になっていきました。
仲間意識は強まりましたが、一方で企業としての競争力や組織化は停滞します。売り上げは横ばいのまま、漠然とした不安感を抱いている中で縁あって新卒を採用することになりました。このままではいけないと考えた觸澤氏は青森同友会の第15期「経営指針を創る会」を受講します。経営指針を策定する中で理念を元に人材を育成し、組織立った経営に取り組む重要性に気づいたと言います。
組織化に向けて

経営指針を策定後、本格的に新卒採用に取り組んだ同社ですが、依然として觸澤氏を含めた役員2名以外は全員エンジニアというフラットな組織形態。総務経理を觸澤氏が担当し、かつ部門間の交流が希薄気味など会社組織としてはまだまだ不十分なところがあると言います。そんな中で注目したのは青森同友会の組織図でした。全県委員会が他支部会員との交流の一旦を担っていることに気づき、社内に委員会を設置し、部門を横断した委員会メンバーの構成とすることで横ぐしを刺すことにしました。現在、委員会組織が構築され、各委員長の下で委員会活動が進み始めています。
社員が誇れる会社に
創業以来、一貫して觸澤氏が思い続けていることは「アイティコワークを社員が誇れる会社にする」ということです。現在は社員だけでなく、その家族も幸せになれる会社をめざして経営していきたいと話します。社員同士が「誇れる会社」について話し合った結果を元に経営方針、ビジョンを作り上げていく準備を進める觸澤氏。「経営の『目的』はどんな変化があっても(こうなりたい)という想いがあるのでブレることはないが、『手段』はコロナ禍などの外的要因に弱い側面がある。どんな時でも迷ったときに立ち位置を振り返るためにも理念は大切」と語り、望み、望まれる形の組織づくりに向けた社員との挑戦は続いていきます。
| (株)アイティコワーク | |
|---|---|
| 設立年 | 2012年 |
| 資本金 | 150万円 |
| 従業員数 | 23名(内役員2名) |
| 事業内容 | ウェブシステム開発、スマートフォンアプリ開発、GeneXusを使用したシステム開発、自社アプリ開発 |
| 住所 | 〒031-0801 青森県八戸市江陽5丁目15-12 |
| URL | https://www.itcowork.co.jp/ |










